USB HDDで録る!
前述のとおり、REGZA Z3500はPC用のUSB HDDを接続して、そこに直接デジタル放送を録画する機能がある。対応機器としてREGZA公式サイトに掲載されているのは、(株)アイ・オー・データ機器と(株)バッファローの製品のみだが、一般的なUSB HDDなら大抵の場合使えるだろう。最大で2TBまでの容量のHDDに対応する。
今回テストした42Z3500の場合、USB端子は右側面と背面の2カ所あるが、USB HDDの接続に使えるのは背面端子のみとなっている。接続等に難しい作業は必要ない。USB HDDと背面のUSB HDD用端子をUSBケーブルでつなげば、テレビ側に自動認識される。あとは、周辺機器関連の設定をまとめた「レグザリング設定」から、認識されたUSB HDDを録画用HDDとして登録するだけだ。
最大で8台までのUSB HDDをHDDとして登録できるが、同時に使えるのは1台だけ。USBハブを介して複数のHDDを同時に接続できるかどうか実験してみたが、接続されているUSB HDDのうち1台しか認識しないためできなかった。
USB HDDに限らないが、REGZA Z3500では録画用に使うHDDが“HD録画/HD同時録再”(書き込み/同時読み書き)に必要な速度を備えているかを、チェックする「動作テスト」機能を備えている。USB 2.0(High-speed)に対応するUSB HDDであれば、録画に問題が起こることはないだろう。番組を録画しながら同時に再生するタイムシフト視聴(おっかけ再生)は、書き込みながら同時に読み込むという負荷の高い処理を要求されるので多少敷居は高い。もっとも、こちらも今時のUSB HDDならば特に問題はないだろう。
USB HDDを初めてREGZA Z3500で使う際には、初期化の作業が必要になる。REGZA Z3500で初期化されたHDDは、Windowsパソコンにつないでも中身を見ることができなくなる。そのため、REGZA Z3500とパソコンで同じHDDを使うことはできない。HDD内にはフォルダーを作成することができるので、例えば番組名やジャンルでフォルダーを作り、録画した番組はそれぞれのフォルダーに移動して管理する、といったことが可能だ。
一度登録してしまえば、後は番組録画、予約録画、録画した番組の再生を、リモコンから簡単に行なえる。行なえる再生操作は再生、一時停止と停止、早送りや早戻し、次の番組/番組先頭へのスキップといった基本的な操作だけ。CMスキップを容易にする「ワンタッチスキップ/ワンタッチリプレイ」操作もリモコンで行なえる。しかし、コマ送りや番組のプレイリスト編集といった、HDDレコーダーが備えるような機能は持たない。簡易な機能に限定されるが、“録って見る”程度の使用ならば、特に不満を感じることもないだろう。
なお、予約録画の際にはHDDの電源がオンになっている必要がある。今回テストに使用したアイ・オー・データ機器の「HDC-UX500A」の場合、ハードウェア的な電源スイッチは持たない。しかしREGZA Z3500に接続されていれば、予約録画の指定時間が来る数分前に自動で電源が入り、タイムラグなく録画を開始できた。