週末見るコンテンツはコレ★ 第17回

【週末見るコンテンツはコレ★】

魔法の学園のアノ人からマグナム弾飛び交う学園のアノ人まで！　魅惑のメガネ男子（？）3作品

黒ぶちメガネのハードボイルド教師！
「ビッグ・マグナム　黒岩先生」

「ビッグ・マグナム　黒岩先生」のパッケージ

「ビッグ・マグナム　黒岩先生」
DVD発売中　4725円（税込）
発売：東映ビデオ

発売日：11月21日（発売中）
http://www.toei-video.co.jp/

　ダニエル・ラドクリフは女子に大人気だが、じゃあ男が憧れるメガネ男子の一番星は誰か？　そんなの決まってるだろ！　やっさんだよ、やっさん！　横山やすし師匠以外いないだろ！

　原作は新田たつおのコミックだが、この際原作なんてどうでもいい。ジャケット写真を見ていただければお分かりの通り、何から何までゴージャス（？）な奇跡の作品。

　もうスタッフからして最高！　監督は「サーキットの狼」の山口和彦。脚本は「パンツの穴 花柄畑でインプット」の掛札昌裕。

　キャストも濃い！　西川のりおにたこ八郎、事件を起こす前の木村一八、高田純次、紳助竜助、武田久美子……。ハナっからまともな作品を撮ろうという気持ちがまったく感じられない人選が素晴らしい！

　時は校内暴力の嵐が吹き荒れる昭和末期、どこにでもある不良高校「仁義泣学園（じんぎなきがくえん）」に赴任してきた黒岩先生。新学期のよくある風景ですが、ただひとつ違っていたのは、先生がマグナムを所持していたのです。

　やっさん扮する黒岩先生は文部省から銃の所持を許された日本唯一の教師。丸腰の生徒たちにマグナムをぶっ放し、銃の力で不良をねじふせる……メチャクチャな設定だが、スケバン刑事ってのもいるし、コミックにはそれなりの説得力もあった。

　だが、この手の映画が面白いのはコミックから映画に変わるときの考えられない化学反応。今だったら竹内力あたりをキャスティングするのだろうが、やっさんに白羽の矢を立てたのが大正解。

　多分、というか間違いなく連日二日酔いだったのだろう。死んだような目で（独自の）教育論を語り、マグナムをぶっ放す。銃をかまえる姿も超自然体。とっくりを持つかのようにマグナムを持っている姿は目を疑うほどカッコいい！

　我らがメガネヒーローやっさんの遺作。しかと刮目して、目の悪い人はメガネをかけて、黒岩先生の勇姿を目に焼き付けてほしい。