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「V作戦」を自衛隊が展開中? 「ガンダム」「プロテクトギア」が初登場……

2007年11月07日 22時44分更新

文● 伊藤 真広

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俺たちは釣られた……
これは「ガンダム」っていうより……

 今回の発表でもっとも注目を集めていたのは、展示セッションの「陸上装備E1“ガンダムの実現に向けて(先進個人装備システム)”」だ。
 ガンダムといえば、誰でも知っているロボットアニメなのだが、今回発表された装備はロボットではなく、歩兵向けのネットワークシステムを使ったもの。
 装備の内容は、ヘルメットとベストと歩兵用の自動小銃の3点に分かれ、GPSを使った位置情報と地図のリンク、隊員の脈拍、体温の監視、ヘッドマウントディスプレイを使用した火器照準システムや赤外線を使った暗視システム、隊員間のメッセージ送信などを行なうことのできるシステムとなっていた。
 現在はまだ研究段階のため、防弾能力は持っていないが、最終的には5.56mm程度の弾丸であれば、防ぐことのできる防弾性能を持たせる予定とのことだ。運用方法は、想定レベルだが、機動装甲車や偵察車両などに充電機能なども搭載して野戦陣地や基地がなくても連続して使用できる環境を予定しているとのことだ。実用化のめどは立っていないが、5年以内に研究段階から開発段階に移行したいと研究担当官は語っていた。それでは、パーツごとに解説をしていこう。

フル装備(防弾機能はなし)で約9kg。最終目標は、防弾機能や弾倉などを含めて20kg以下で実用レベルに到達するとのこと。(注:今回の発表された装備はプロトタイプのため民生品などを改造し使用している)

ガンダムさんの説明

最終的には、アドホック通信を利用した小隊単位の運用を予定しているという。また、消防や警察などでの利用も想定しているそうだ

頭部分

現状では、ヘッドマウントディスプレイが通常の視界を遮ってしまうため、視界は決してよいとはいえないようだ

ツインアイっていうよりモノアイ

上段の白いものが赤外線LED。下段がカメラとなっている。カメラの性能は高く、0.01ルクスまで捉えることができ、それ以下になると自動的に赤外線を使った暗視モードに切り替わる

ヘッドマウントディスプレイにには、地図や他の隊員や指揮官からのメッセージなどが表示されるという

夜間照準用の暗視ガンサイトの画面。フラッシュボムなどを使われた場合には、自動的に映像を遮断することで、画面がホワイトアウトを防ぐように設計されている

通常の照準システムではカラーの映像が表示される。奥に設置されているマネキンの頭部に照準を合わせた場合は、このようにヘッドマウントディスプレイに表示される

鞄の中身

ベストには、LinuxとWindowsの2台のPCを搭載しており、バッテリーを5本搭載したプロトモデルの運用時間は約2時間。最終的には8時間以上の連続使用を目標としているそうだ。ちなみにこの試作第一モデルは1人で着脱することが難しいのだが、現在開発中の第二モデルでは1人でも2分程度で着脱できるように進化しているそうだ

耳に取り付けるイヤーモニターは、通常のヘッドフォンとしての機能ほか、脈拍や体温の測定が行なわれる

マウスを使って、ヘッドマウントディスプレイに表示される情報やヘルメットのカメラとガンサイトカメラの切り替え、メッセージ送信などが行なえる。肩に接続された多角形のものはGPSのアンテナ

筆者もガンダムに

1回3人までで、こちらの先進個人装備システムを実際に装備して、電子化照準装置を使った射撃シミュレートを体験できる。初心者の筆者も体験してみたのだが、かなりの命中率で指定された的に命中させることが出来た

 さて、この画像を見た編集部員の感想を以下に列記しておこう……。

・「レインボーシックス」などのFPSゲームマニアのコスプレ? アキバで売ってるパーツで同じものを作れそう。
・ヘルメットのツノは隊長の証なのだろうか。だがそれはジオン側のしきたりだ。ガンダムは羽が生えていようが、ヒゲがあろうが、白くなくてはならない。そこが残念でならない。あと、兵士が着用している防弾チョッキの名称はやはり「Gアーマー」にしてほしい。
・コネクタなどが一般的な民生品のようだ。
・インターフェイスのトラックボールは秋葉原で激安で販売してた!
・製作予算がとても気になる!
・誰か防衛省に予算つけてやれよ。
・パソドックでもつくれるんじゃね?
(これ以外にも罵詈雑言がありましたが、担当編集の意向により削除させていただきました)  

編集部ではこのようなものを期待していたのだが……(※画像は編集部が作成したコラージュです)

(ガンタンクBパーツが実現した次ページへ続く)

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