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【短期集中連載】新聞はネットに飲み込まれるか? 第4回

「紙はウェブより上」であるべきか? 毎日新聞が既成概念を破壊する日(後編)

2007年10月31日 19時00分更新

文● 松岡美樹

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 インターネットの登場により、既存メディアはいま転換期にある。ではメディアの古典である新聞はインターネットをどう生かすのか? それとも新聞はネットの大波に飲み込まれるのか? この連載では各新聞社のキーマンを直撃し、彼らのネット戦略や時代認識を読み解いていく。

 今回は前回に引き続き、毎日新聞社のネット戦略を見てみよう。

毎日.jpのトップページから



生活情報が盛りだくさん──「ニュースサイト」らしくない「サイト」


 前編では、インターネットの大海に泳ぎだした毎日新聞が精神面でどう変わろうとしているのかを探った。ではそんな変革の機運は、実際のメディア作りにどう生かされているのか? 後編に当たる今回は、毎日新聞が10月1日にスタートさせた総合情報サイト「毎日jp」のサイト作りをチェックしていこう。

 毎日jpのトップページ上部には「ニュースセレクト」「エンターテインメント」「ライフスタイル」の3つのカテゴリーがタブ形式で表示されている。

 今年9月末まで毎日新聞が運営していた「MSN毎日インタラクティブ」との最大のちがいは、このうち「エンターテインメント」と「ライフスタイル」だ。同社デジタルメディア局マーケティングG ディレクター、日比野真士氏は言う。

 「MSNに内容が重複するコーナーがあったため、MSN毎日インタラクティブではこれらのジャンルはあまりやっていませんでした。ですから毎日jpに変わり、大幅に拡充したのがエンターテインメントとライフスタイルなんです。ライフスタイルは恋愛や結婚、子育て、株式などの生活情報系で、ほかのポータルサイトから提供を受けたコンテンツが多いのも特徴です」

 例えば、就職・転職カテゴリーではグループ企業の毎日コミュニケーションズと協力し、仕事探しの検索ができる機能を提供している。また住宅カテゴリーでは不動産情報サービス企業「at home」との提携により、住宅物件の検索が可能だ。

 このように毎日jpは単にコンテンツを作るだけでなく、サイトに蓄積した情報を「いかにうまく使わせるか?」にもこだわっている。

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