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中国IT小話――上海にそびえる“大陸屈指”のオタクビルに潜入した!!

2007年09月14日 08時00分更新

文● 山谷剛史

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コスプレ好きの集合場所に


 さらに、メイド服を売っている店のオーナーにも話を聞くことができた。飾ってあるメイド服やそのほかのかわいい飾り物は店側で手作りしたもの。一着250元(4000円弱)と、上海人にとっても安い買い物ではないが、若い女の子に人気があるそうな。

中国のメイドさん

メイド系の制服を着た女の子だ。「服はだいたいみんなで共同で自作してます」とのこと

 筆者が訪れたときに、たまたまこのビルの一階の広場でコスプレした若者20人ほどに遭遇した。グループは3つあり、そのうち2つは漫画『天使禁猟区』と『死神BLEACH』のファングループ。もうひとつは不明。このビルは上海のアニメサークルの集合場所にも使われているのだ。

 天使禁猟区のコスプレメンバーで普段は大学生だという男性に話を聞いてみた。

「日本のアニメ好きです。それがきっかけで日本語の勉強を独学で始めたほどです。日本のアニメソングを歌いたくて日本語を勉強しているようなもの。日本のアニメはとにかくおもしろいので好き。世界一!」

 こうしたコスプレのサークルは上海市内にはいっぱいあって、ネットで集会情報を流して、好きなアニメごとに不定期(1月に1回程度)の集まりを開いているそうだ。年齢層でみると、16~20歳ぐらいが中心で、大学生もいれば仕事をしている社会人もいるという。

「天使禁猟区」を意識したというコスプレイヤーたち

「この前ドラマの『電車男』を観たけどあまり共感できなかった。あそこまでのオタクは中国では少ないんじゃないかな」と男性は話す。

 中国でアニメというと、海賊版コンテンツのイメージしかない読者が多いかもしれないが、実際中国の日本アニメファンはお金をたくさんかけて、アニメ関連グッズを買ったり、コスプレに興じていた。オタクの気持ちは万国共通ということか?

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