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人事担当者が明かす 知られざる書類審査・面接突破の秘訣! 第8回

転職して成功する組み込み系エンジニアに共通する素養とは

2007年08月09日 00時00分更新

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株式会社イーソル・エンベックス 代表取締役CEO 大橋憲司さん

株式会社イーソル・エンベックス
代表取締役CEO 大橋憲司さん

デジタル家電や自動車、携帯電話など、身の回りで使用する製品に組み込まれているソフトウェアのプログラムサイズは年々巨大化している。これに伴い、開発を担うエンジニアには多様なスキルが求められている。組み込み系エンジニアを育成し、多くのメーカーに派遣しているイーソル・エンベックス代表取締役CEOの大橋憲司さんに、業界で成功するエンジニアはどのような人物なのかを聞いた。

書類の書き方
・マニュアルをなぞるような書き方はマイナス
・職務経歴書は簡潔な文章で記入する。そのとき、面接官が質問する有余を残すのも、面接で会話を弾ませるテクニック
面接ノウハウ
志望動機の説明は、具体的なデータで示すなど工夫が必要

組み込み系に転職するには“パスポート”が必要!

 デジタル製品の心臓部と言われるソフトウェアを開発する部門では、組み込み系エンジニアが常に不足している。そのため、多くの企業が人材の補充だけでなく、育成にも力を入れている。イーソル・エンベックスも、組み込み系エンジニアを育成し、メーカーに人材を提供している。

「組み込み業界は慢性的な人材不足に悩まされています。そこで、企業間で人材を育てる動きが強まっているのです。イーソル・エンベックスでも、人手不足の解消に一役買うため、人材を育成してメーカーに派遣しています。ただし、人手が足りないからといって育成する人材は誰でもいいというわけではありません。組み込み系に転職するには“パスポート”を持っている必要があります」

 大橋さんは、組み込み系エンジニアになるためには、“パスポート”として、オープン系などの業務経験が1~2年程度だけでなく、組み込み業界基本的知識(開発の基本手法、専門用語、開発の流れなど)や、メモリを意識した組み込みC言語を使った開発知識などが必要だと語る。

「組み込み系エンジニアには多くの知識が求められます。イーソル・エンベックスでも、入社後2ヶ月間行なわれる研修で、組み込みエンジニアとして必要なソフトウェア、ハードウェアの知識、組み込みC言語、組み込み用リアルタイムOSなどの習得を目指します。また、最近はヒューマンスキルやビジネススキルも重要なってきているので、プレゼンテーション能力やグループワークに欠かせないコミュニケーション能力なども身に付ける必要があるかと思います。これらを身に付けて初めて組み込み系エンジニアとして働けるのです」

 もちろん、組み込み系エンジニアに求められるスキルは、前述したものだけではない。実際にメーカーが特に求めているのは、プロジェクト全体を見渡したり、品質管理をしたりするマネジメント能力や、問題意識を持って自ら問題解決に向かっていける人材だという現状がある。初めからそこに到達する必要はないが、目指す先を意識してスキルアップする必要があるだろう。

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