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人事担当者が明かす 知られざる書類審査・面接突破の秘訣! 第7回

アビームコンサルティングの採用評価ポイント コンサルタントに必要な“素質”とは

2007年06月28日 00時00分更新

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アビームコンサルティング株式会社 人事部 野口美穂さん

アビームコンサルティング株式会社
人事部 野口美穂さん

企業に最適なITの導入を提案するITコンサルタントは、システム構築の先遣部隊とも言うべき重要な職業だ。クライアントとの打ち合わせを重ねて、ベストなシステムを提供するために大切なのは何か。そして、ITコンサルタント志望者に求められるものとは? ITコンサルタントの採用の実情を、総合コンサルティング会社であるアビームコンサルティング人事部の野口美穂さんに聞いた。

書類の書き方
・読む人の立場に立った書類作りを心がける。携わったプロジェクトの規模や人数、関与期間、自分の役割などを分かりやすく項目立てするのも一方法
面接ノウハウ
・入社後にやりたいことや将来のビジョンを明確にアピールする
・伝えたいことは難しい言葉ではなく、平易で分かりやすい言葉を使い、論理的に説明する

アビームコンサルティング 顧客との長い関係

 1981年に設立されたアビームコンサルティングは、花王、東京地下鉄、ブリヂストンなど、多くの企業と長期にわたる取引実績を持ち、コンサルティング会社の老舗と位置づけられている。

「アビームコンサルティングのような総合コンサルティング会社は、戦略立案からビジネスプロセス、アウトソーシングまで、どの観点からオーダーが来ても対応できる体制を整えています。コンサルティング会社と一口に言っても、業務のスタイルはさまざまですが、たとえば弊社の場合、顧客と中長期的なよい関係を築けることを重要視しています」

 中長期的なコンサルティングを行なう場合、プロジェクトの過程で困難な事態に直面しても粘り強く結果が出るまでクライアントと向き合っていかなければならない。アビームコンサルティングは、顧客と良好な信頼関係を築いていくために、顧客の立場に立って考えることをコンサルタント一人ひとりに徹底しているという。

コンサルタントを目指す アビームコンサルティングのエントリー・ポジションとは

 IT業界にはパッケージやネットワーク、基幹系などさまざまな分野に違いがある。したがってコンサルティング会社にも、得意とする分野や人員が厚い分野などが生じる。また、マーケットの需要が旺盛な分野でコンサルティングを行なうために、人員を拡張することもあるという。

「現在、アビームコンサルティングでは2つの採用のボリュームゾーンを設けています。1つはテクノロジー・インテグレーション(TI)といい、ITのライフサイクル全般(企画構想~実現化)を支援するエリアです。もう一方は、インテグレーション・エンタープライズ・ソリューションズ(IES)で、会計、SCM、BI(経営管理)といったビジネスファンクションの専門家のエリアです」

「TIの業務は、金融系のプロジェクトの比率が高く、実現化のフェーズでは、作り込みの比重が高いものです。一方、IESは製造・流通系のプロジェクトの比率が高く、実現のフェーズでは、ERPパッケージの導入が主となっています。この2つの業務はニーズが拡大していて、ともに約500人のコンサルタントが在籍する大部隊を形成していますが、なおも新卒・中途ともに人材を求めている状況です」

 アビームコンサルティングは、このTIとIESをコンサルタントとして成長するための重要なエントリー・ポジションと位置づけており、採用者はここでコンサルタントとしての基本的なスキルを磨くことになるという。とはいえ、必ずしも初心者向けの部署としているわけではない。ここで業務経験を積みながら、金融業や製造業などの業種専門性を高めていくそうだ。

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