【ソフトバンクモバイル 2007年夏モデル発表会レポート】
ダレン・ヒューストン氏も登場！ Windows Mobile 6搭載モデルなど12機種が発表
2007年05月22日 23時25分更新
ソフトバンクモバイル(株)は22日、2007年夏向け新モデルの携帯電話機12機種を発表した(関連記事)。東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で行なわれた記者発表会では、ソフトバンクグループ代表の孫 正義(そん まさよし)氏が新機種の特徴などを説明した。
ソフトバンクモバイルの2007年夏モデルのラインナップ
孫氏は今回発表する新モデルについて、“style”(スタイル)にこだわったと語った。styleという言葉に込めた意味として孫氏は、「薄くて、格好良くて、手になじみやすくて、機能が優れていて、またその人のライフスタイルに合って、などといったことをトータルで意味するものである」とした。
続いて孫氏は、新モデルの概要を説明した。『FULLFACE 913SH』については、「今までのワンセグ(受信対応携帯電話機)は分厚くてかさばるというイメージがあったが、FULLFACE 913SHは、薄くて、格好良くて、スタイリッシュで、これであれば毎日持ち歩きたいと思うようなものにした」と自信を見せた。
FULLFASE 913SH。液晶ディスプレー部に一切キーを配置せず、ディスプレーをスライドさせると、下筐体の操作キーが露出するのが特徴。高さは16.8mm(暫定値)
FULLFACE 913SHの説明では、モデルの女性も登場。同製品をアピールした
OSに“Windows Mobile 6”を搭載する“Windows ケータイ”『X01T』『X02HT』を紹介する場面では、マイクロソフト(株) 代表執行役社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏が登場。ヒューストン氏はWindows Mobile 6について説明し、「Windows Mobile 6は端末の専用ボタンを押すだけで簡単に使える。Eメールの送受信も簡単になり、インターフェースもパソコンに類似している。また、インターネットだけでなくイントラネットにもアクセスできるようになり、SharePoint(マイクロソフトが提供する、企業内の業務向けポータルサイトを構築/管理するソフト)や、自前のCRM/ERPソフトウェアを利用している場合もWindows Mobile 6でアクセスできる。さらにセキュリティー機能も盛り込まれており、端末を無くしてしまった場合、IT部門でメモリーからデータを消去するなどといったことが可能だ」と語った。
X01T(左)とX02HT
孫氏とダレン・ヒューストン氏
『fanfun 815T』については、本体カラーやディスプレー背面のパネルだけでなく、画面のデザインや本体背面、ディスプレー/数字キー周りのフレーム、ディスプレー背面のパネルで点滅するイルミネーションも好みに合わせて変更可能な“フルコーディネートケータイ”であるとした。その組み合わせは約2億4000万パターンに及ぶという。孫氏は上パネルのバリエーションとして、さまざまな絵柄が描かれたパネルのほか、本皮を使ったパネルなども紹介。上パネルや下パネルは別売りもされ、ユーザー自身が取り替えることが可能とのことだが、孫氏は「自分でコーディネーションするというとパネル的なものが安っぽいというイメージがあるが、これはさまざまな素材も揃えるなど、完全に作りこまれたものだ。いわゆる“着せ替えケータイ”とは違う」と強調した。
fanfun 815T
fanfun 815Tのバリエーションを紹介する孫氏
そのほかの機種の説明においても、孫氏は“スタイリッシュ”という言葉を繰り返し、端末の薄さ、格好良さをアピールした。また、「他社もいろいろな端末を出しているが、おそらく平均の薄さを比較していただくと、我々が圧倒的に薄いことが分かる」と語る一幕もあった。
携帯電話専用の新動画配信サービスも発表
Yahoo!動画(ベータ版)
あわせて孫氏は、Softbank-3G向け専用動画配信サービス“Yahoo!動画(ベータ版)”を本日開始したと発表した。これはYahoo!Japanの動画配信サービス“Yahoo!動画”の携帯電話向けサービスで、ニュース/スポーツ/アイドルグラビアなどの動画コンテンツを毎月1000本以上配信していくとしている。視聴料金は無料(ただし、別途通信料が必要)。孫氏によれば、Yahoo!動画(ベータ版)の動画は携帯電話機で手軽に視聴できるように、長さが3～5分となっており、スポーツも1分程度のハイライト版となっているという。
さらに、孫氏は異なるCPU/チップセットを採用した携帯電話機でもアプリケーションやミドルウェアを共通化できるというAPI指向型プラットフォーム“Portable Open Platform Initiative(POP-i、ポパイ)”を発表した。孫氏によれば、これはソフトウェア開発のコストが高騰する中で、より短期間でコストをかけずに優れたコンテンツやソフトを開発・提供するためのものであるという。業界団体“Khronos Group”(クロノス グループ)が仕様策定を行なうオープンでロイヤリティー無料のAPI“OpenKODE”を採用している。記者発表会ではPOP-iに参加を表明している企業として、サムスン電子(株)、シャープ(株)、(株)東芝、日本電気(株)、パナソニック モバイル コミュニケーションズ(株)、(株)アプリックス、(株)ACCESSの名前が挙げられた。POP-iを採用した携帯電話機は、来年市場に投入されるという。
POP-iの概念図
