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利便性と音質を両立、ちょっとこだわれる「最新」Bluetoothヘッドフォン

2016年11月25日 13時00分更新

文● 折原一也 編集●ASCII

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 賛否両論だったiPhone 7のイヤフォンジャック廃止。

 しかし世界を見渡せば、ワイヤレス再生は当たり前という実情もある。最初は仕方なくかもしれないが、やってみたら、Bluetoothヘッドフォンの魅力に目覚めたという人も少なからずいるだろう。

 ネックは音質……ではあるが、Bluetoothヘッドフォン自体も着実な変化を遂げているのをご存じだろうか? ワイヤレスだから音質が悪いとか、遅延が生じるといった点を心配する人もいるかもしれないが、いろいろな技術の登場で、それも過去のものになりつつある。

 またコーデックだけでなく、ノイズキャンセリングやEQなど利便性を高める機能を盛り込んでいる製品も増えてきた。ここではそんな最新のBluetoothヘッドフォン/イヤフォンの中から、最新機能を備えた注目機種をピックアップし、実際に試してみた。

 高価な製品が多いが、最新Bluetoothヘッドフォン/イヤフォンは結構スゴイというのが伝われば幸いだ!!

最新注目技術Apt-X HDとは?

 Bluetooth機器を選ぶ際に注目したいものに対応プロファイルと対応コーデックがある。プロファイルは簡単に言うと、どのような種類の機器とつなげられるか。コーデックはBluetoothでやり取りする情報(データ)をどのような方法で圧縮/展開するかを決めるものだ。

 Bluetoothヘッドフォンやスピーカーなど、オーディオ機器との接続には、A2DPというプロファイルを使用する。コーデックに関しては、SBCが標準だが、より遅延が少なかったり、圧縮率が低い(捨てる情報が少ない)コーデックが存在する。AACやaptXと呼ばれるものだ。

 SBCはA2DPに対応したBluetooth機器ならどれでもやり取りできるという利点があるが、音質面ではそこそこという評価を受けることが多い。せっかく高音質なヘッドフォン/イヤフォンを用意してもソースが悪ければ魅力は半減する。AACやaptXを使うことでその懸念が減るというわけだ(aptXにはより低遅延なaptX Low Latencyといったコーデックもある)。

現在Bluetoothヘッドフォンで使われているコーデック(オーディオテクニカの発表会から)

 最近ではさらに高音質なコーデックも出てきている。SBC、AAC、aptXはCDとほぼ変わらない品質の“16kHz/48kHzのデータ”を扱うが、96kHz/24bitの情報に対応できるソニーの“LDAC”(ビットレートは990kbps)や、48kHz/24bitに対応したQualcommの“aptX HD”(576kbps)など、CDを上回る情報量を扱えるコーデックも登場してきている。これらのコーデックを使うには、送信側と受信側、両方の機器が対応していなければならない。

ソニーのウェブサイトに上がっているLDACの説明図

 したがってLDACはウォークマンやXperiaなどソニーブランドの製品中心の展開。aptX HDもLGのスマートフォンやAstell&Kernのハイレゾプレーヤーなど利用可能な機器が少ない面はあるが、ワイヤレスでも高音質を追求したいという人は、プレーヤーとヘッドフォンの組み合わせにも気を使って製品を選ぶといいだろう。

無線も有線もフルデジタル!!

オーディオテクニカ
ATH-DSR9BT

 オーディオテクニカは以前から、フルデジタルのヘッドフォンを開発してきた。

 これをワイヤレスの世界に広げたのが「ATH-DSR9BT」だ。

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