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おいしい「コトモノ」レッツトライ! 第56回

食べ比べたよ!

“パン”と“バンズ”ってなにが違うの? マクドナルドのメーカーに聞いた秘密

2023年10月03日 18時15分更新

文● ナベコ 編集●ASCII

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おなじみのハンバーガーですが、バンズって、いったいなんなんでしょう

 ヒパヒパ、アスキーグルメのナベコです。

 みなさんおなじみ、ハンバーガー。さて、ハンバーガーに使用するパンのことを「バンズ」と言いますよね。では、バンズとパンは何が違うのでしょうか?

 先日、マクドナルドの取材会で、マクドナルドのハンバーガーのバンズを製造しているフジパンの方からお話を聞く機会がありました。

フジパンの方にマクドナルドの「バンズ」についてお話を聞いてきました!

 マクドナルドのバンズは、国内ではフジパングループが製造しています(沖縄をのぞく)。東日本では主にグループ会社であるイナベーカリーが手掛けており、なんでも、イナベーカリーの拠点である埼玉には、世界最速級のマクドナルドバンズ専用工場があるんだとか。

ハンバーガーの「バンズ」と「パン」いったい何が違う?

バンズもパンも基本的には基本的には同じ原材料ですが……

 パン通常は、小麦粉(強力粉)にイースト菌と水、塩を加えて捏ねて生地をつくり、発酵させ、焼き上げてつくります。パンは焼き上げた際にふっくら膨らみますが、イースト菌による発酵で生じた炭酸ガスやアルコールを、小麦粉由来のグルテンが包み込むことによって、生地が膨らみ、ふわふわした食感や、引きのあるもちもちした弾力を生み出すんだそうです。

 イースト菌による発酵、グルテンによる粘性・弾力の両方が、ふわもちのパンを生み出す秘訣だと覚えておきましょう。

バンズには「麩切り」という工程が加えられます

 一方でバンズでは、もちもち感を抑えた歯切れがいい生地を生み出すために、「麩(ふ)切り」という特別な工程を加えています。“麩”とはグルテンのこと。そもそもグルテンとは、小麦粉の成分に含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のたんぱく質が絡みあって形成したもの。麩切りとは、このグルテンの結びつきをあえて引き離す工程です。

 麩切りとは耳慣れないですよね。どのような感じかというと、フジパンの方の言葉によれば「ミキサーみたいな機械で(グルテンを)ぐちゃぐちゃに壊す」とのこと。へえ!

“麩切り”有り無しのバンズを食べ比べてみた

麩切り有り(いつものバンズ)、麩切り無しを食べ比べてみました
左が麩切りしていないバンズ、右が麩切りしたバンズ

 取材会では、マクドナルドのレギュラーバンズと、それとまったく同じ材料で、麩切りをしていないバンズを食べ比べできました。

麩切り有りのバンズ。こちらがいつものマクドナルドのバンズです

麩切り無しのバンズ。今回イレギュラーに作ってくれたものです

 見た目は一緒ですが、ひとくち食べると差は歴然! 麩切りをしないバンズは、ふっくらもちもちで、不思議と、いつものバンズより甘みも濃く感じました。一方で、麩切りをしたバンズは、歯切れがよく、もちもち感はそんなにありません。同じ原材料なのに甘さはほとんど感じず、あっさりでした。

見た目には差が分かりませんが…‥

 単体で食べると、麩切りをしないものの方が圧倒的においしくいただけます。麩切りしたバンズはそれだけだと物足りない。そうです。麩切りしたバンズは、パティや具とあわせた時に本領を発揮します。

食べ見てると「歯切れ」が全然違う!

 フジパンの方が言うには、「ハンバーガーのバンズは、バンズだけでが目立ってしまうと意味がありません。ですので、できるだけパンと具材を同時に噛み切れるように、歯切れをよくしています。そのための麩切りです」とのこと。

裏側です。左が麩切りしていないバンズ(普通のパン)、右が麩切りしたいつものバンズ

 また、バンズの裏側も見た目に差がありました。麩切りをしないバンズ(普通のパン)は、中央部に焼き色がつき、まわりは白くなっていますが、麩切りをしたバンズはすみずみまで焼き色がついています。これは、生地を縦方向ではなく横方向に伸ばしていった証拠。どこを食べても同じ食感で、パティとバンズが一緒に楽しめるための工夫の現れです。

 ちなみに余談ですが、普通のパンの裏面にできる焼き色を囲む白い枠は“ホワイトリング”とも呼ばれ、このホワイトリングがあるほうが、フワッとして柔らかいパンなんだそうですよ。あんぱんなどを買う時には、パンの裏側にホワイトリングがあるか確認するのもいいとか!

 話が逸れてしまいましたが、「バンズとパンは何が違うか」という疑問の答えは、マクドナルドの場合、製造工程が違うことがわかりました。ただし、あくまでマクドナルドのバンズについてのお話です。すべてのハンバーガーのバンズで麩切りをしているとは限りません。ハンバーガー全体でいうと自由度が高いグルメカテゴリーなので、チェーンごと、お店ごとに工夫している、というのが正しいところでしょう。

マクドナルドのバンズってフジパンが作っていたんだ(驚き!)

 今回はチーズバーガーなどに使用するとレギュラーバンズを麩切り有り無しで食べ比べしましたが(なんと、フジパンとしてはマクドナルドバンズで麩切りしないものを作ったのは初めてだったとか!)、他にも、バンズはてりやきチキンフィレオなどに使用されるゴマ付きのバンズや、ビッグマックに使用しているもの、チキンタツタ用のものなど、マフィンなど、様々な種類のバンズがあります。フジパンは1978年ごろから、マクドルドのバンズ製造はもちろん、期間限定メニュー用のバンズも数多く共同開発してきたそうです。

 私ナベコは、マクドナルドのバンズをフジパンさんが手掛けているとは知らなかったので、そこから驚きでした。海外から輸入しているでもなく、フジパングループが国内で製造していたんですね。今度、マクドナルドに友人と訪れる際には「マックのバンズはフジパンが作っているんだってよ~」と得意顔で話してみようと思います!

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ナベコ

酒好きライター、編集者。酒活動しています。「TVチャンピオン極~KIWAMI~ せんべろ女王決定戦」に参戦するなど。ホットカーペットが気持ちよすぎて床で寝おちして朝陽で気が付く日々。せっかく年始におろしたパジャマを着ないと……。
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