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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第199回

格安SIMの中でも独自性が強いmineo 最大1.5Mbps使い放題は実用的かを実際に試す

2022年03月06日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 MVNOの格安SIMとしては大手のmineoから、新プラン「マイそく」が3月7日に開始される。昼休み(平日12~13時)に32kbpsになるのと、それ以外の時間帯も最大1.5Mbps/3Mbpsになるものの月間通信量は無制限というプランで注目を集めている。

昼休みは32kbpsとほぼ絞られるが、それ以外の時間帯は最大1.5Mbpsで使えるmineoの「マイそく」

 現在も主力プラン向けに、制限時の通信速度を最大1.5Mbpsに増速する「パケット放題 Plus」が提供されており、これを単独プラン化したものとも言える。筆者も実際に利用している「パケット放題 Plus」の実用性を紹介したい。

新登場の「マイそく」と
既存の「パケット放題 Plus」の違いは昼休み時間帯の制限

 新たに登場する料金プラン「マイそく」は2種類あり、「スタンダード」が最大1.5Mbpsで月990円、「プレミアム」が最大3Mbpsで月2200円となる。料金が非常に安いが、その代わりにユーザーのアクセスが集中する平日(祝日含む月~金)の12~13時までは、速度が32kbpsに制限される違いがある。

 一方の「パケット放題 Plus」は、mineoの主力プラン「マイぴた」に追加できるオプションで月額385円。これは1GB/5GBの場合で、10GB/20GBでは無料。1GBプランは月1298円のため、「パケット放題 Plus」を追加すると合計1683円。マイそくのスタンダードとの差は693円。20GBだと月2178円で、「パケット放題 Plus」も無料で付くのでオトク感がある。

通信量を使い切ったり、高速通信をオフにしても最大1.5Mbpsで使えるmineoのオプション「パケット放題 Plus」。上位プランでは無料で追加できる

 なお、「マイそく」「パケット放題 Plus」ともに、この最大1.5Mbps(3Mbps)の状態で直近3日間で10GB以上使った場合は速度が制限される(「マイそく」は32kbps、「パケット放題 Plus」は200kbps)。

公開当初、速度制限の内容に一部間違いがありました。お詫びして修正いたします。(3/7 13:00)

  マイそく マイぴた(+パケット放題 Plus)
スタンダード プレミアム 1GB 10GB
月額料金 990円 2200円 1683円 1958円
通信量+速度 無制限
(1.5Mbps)
無制限
(3Mbps)
1GB
(+1.5Mbpsで
無制限)
10GB
(+1.5Mbpsで
無制限)
平日12~13時 最大32kbps ――
速度解除 330円/24時間 55円/100MB

 32kbpsの制限が実際にどの程度の使い心地になるのかは確認できていないが、テキストメインのウェブページ閲覧であっても厳しいものになりそうだ。ただ、32kbpsで制限されている昼休みに、どうしても高速なデータ通信が必要な場合は、申し込みから24時間速度制限を解除する1回330円のオプション「24時間データ使い放題」がある。これを利用すると、昼休みの速度制限はもちろん、最大1.5Mbps/3Mbpsの制限、直近3日まで10GB超過後の制限もなくなり、通常の「マイぴた」と同じ通信速度になる。

 また、通常の「マイぴた」に「パケット放題 Plus」を追加していると、mineoのアプリで低速と高速の切り替えができるため、月5GBや月10GBの通信量を温存しながら、最大限活用できる。「マイそく」で昼休みに何度か「24時間使い放題」を追加するくらいなら、「マイぴた」+「パケット放題 Plus」の方が便利かもしれない。

実際に使ってみると“バースト転送”もあって
ただの最大1.5Mbps制限よりも快適だ

 「マイそく」は本記事の執筆時点ではサービス開始前なので、平日昼休みの時間帯以外は同等サービスと考えられる「パケット放題 Plus」をあらためて使った。

 実際に使っていると、最大1.5Mbpsという制限があるはずなのに快適なことに気づく。速度測定アプリの結果では1.5Mbpsなのだが、データの流れ始めは大きく数値が上がる。たとえばウェブサイトの閲覧では最初の高速な部分を使えるため、画像が多いページでも素早くデータの転送が終了することになる。

mineoのパケット放題 Plus適用の低速時の測定結果、データの流れ始めに山があり、ゆるやかに落ちていく。昼休み時間帯の計測だが、通常時間だと上り速度はもう少し速い

 動画視聴でも同様で、最初にある程度データを蓄積してから再生がスタートするが、流れ始めにデータがすぐ届くことでこの部分が素早く済み、再生が始まるまでの時間が短くなる。

 比較としてドコモ「ahamo」での20GB超過後(最大1Mbps制限時)はどうかというと、流れ始めに多少は盛り上がるものすぐに一定で1Mbpsでデータが流れてくるだけ。そのため動画の再生自体は可能なものの、実際に動画再生がスタートするまでに時間がかかることになる。

ahamoの容量超過後の様子。最初多少上がっているが、数字的にも大きく跳ね上がってはいない。昼休みも通常時間帯もほぼ同様

 データの流れ始めのバースト転送があると、実用的な快適度はかなり変わる。特に動画再生をした場合にその差は大きい印象で「パケット放題 Plus」のメリットが出てくる。動画再生やウェブサイト閲覧以外も快調で、たとえば決済時に通信が発生するQRコード決済も通常と変わらない反応速度で買い物が済んだ。

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