このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

T教授の「戦略的衝動買い」 第500回

容量倍増の超小型バッテリー「Fuel Phone Charger」を衝動買い

2018年09月26日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●南田/ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

最後の手段としてなら不足なし
明確な目的をもつ魅力的なバッテリー

 さて、デザインのユニークさや、市場では希少な存在であることはわかったが、実際にFuel Phone Chargerがどの程度充電能力があるかは気にかかるところだ。実際に、初代モデルは220mAhと極端に小容量であったゆえに、充電時のロスを考えると4年前の小容量のバッテリーを搭載しているフューチャーフォンや初期のスマホでも、数分以下の延長が可能な程度だった。

 容量が約2倍近くになった第二世代では、スマホのバッテリーメーターアプリ「Battery Mix」を使って実際に筆者の「HUAWEI P20 Pro」で測定してみた。スマホのバッテリー残が10%~50%になったころでFuel Phone Chargerで10回ほど測定してみたが、おおよそ同じ結果だった。

 測定グラフの画面データ掲載例では、筆者のHUAWEI P20 Proの電池残量が10%になってアラートの表示された段階で、満充電したFuel Phone Charger(Type-Cケーブル)で充電を開始してみた。

 Battery Mixの結果は、約25分の充電時間でHUAWEI P20 Proのバッテリー残量が10%から16%になったことを示している。もちろん、この充電時間中もスマホは起動状態だ。

Battery Mixの結果を見ると、筆者の「HUAWEI P20 Pro」は右端の黄色い丸位置でバッテリー残量が10%となった

Battery Mixの結果を見ると、筆者の「HUAWEI P20 Pro」は右端の黄色い丸位置でバッテリー残量が10%となった

Fuel Phone Chargerによる約25分間の充電で、筆者のHUAWEI P20 Proのバッテリー残量は16%まで復活した

Fuel Phone Chargerによる約25分間の充電で、筆者のHUAWEI P20 Proのバッテリー残量は16%まで復活した

 HUAWEI P20 Proの内蔵バッテリー容量は3900mAhなので、6%の充電ぶんは234mAh。これはDevotec社の公開スペックともほぼ一致する。今回の充電テストでは、Fuel Phone Chargerの全容量(420mAh)のうち約55%が実質的に充電されたことになり、数字に矛盾はなさそうだ。

 HUAWEI P20 ProはLTE環境での連続通話時間が約930分なので、計算上はFuel Phone Chargerを使用することで、約50分強の通話時間延長が実現できることになる。その条件でなら、ほとんど重さを感じない20g(24.99ドル)は、「ココイチイバン」な最後のバッテリーという位置付けを考えると極めてリーズナブルに感じられる。

サイズも容量も価格もピンからキリまであるモバイルバッテリーの世界だが、たまにはコスパのことは忘れ、世界のガジェットを楽しんでみるのもおもしろいだろう

サイズも容量も価格もピンからキリまであるモバイルバッテリーの世界だが、たまにはコスパのことは忘れ、世界のガジェットを楽しんでみるのもおもしろいだろう

 国内外の市場に目を向けると、値段もスペックもピンキリなモバイルバッテリーの世界だが、「コスパ命」のユーザーだけではない、筆者は新しいテクノロジーやデザインに目を向けることも、なかなかおもしろいことだと考えている。日本からも単にコスパだけを追い求めた商品ではなく、デザインのこだわり、使いやすさ、所有する楽しみ、明快にセグメントされた使い道が提案できる先進的なメーカーが登場することを切に願っている。

T教授

今回の衝動買い

アイテム:Devotec「Fuel Phone Charger」
・購入:Devotec
・価格 24.49ドル(USB Type-Cケーブル)


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン