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「VIVE Pro」は画素数1.5倍以上!気になるPCスペックへの影響を最速検証

フレームタイムは遅くなった、快適化にはハイエンドグラボが必須

2018年04月02日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ

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「Rez Infinite」のフレームタイムで比較

 まずは動作が軽快な「Rez Infinite」のパフォーマンスからチェックしよう。画質設定はデフォルトのままに統一。画面描画が凝っている“AreaX”のステージ3で検証する。

 これ以降の性能検証はVIVEの開発者向け機能である「フレームタイム」の比較で行なう。90fpsを維持したい場合、1フレームの処理を11ミリ秒以内で完全に終えなくてはならない。1フレームの処理時間が11ミリ秒を超えるとフレームレートの低下に繋がる。つまりVR映像がカクついたり、動きに対する追従性が悪化するのだ。

 それではGPUごとにVIVEとVIVE Proの違いを観察していこう。

GTX 1060環境の場合

GTX 1060環境におけるRez Infiniteのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

 このグラフはVRゲームにおけるGPUの処理時間(フレームタイム)を示している。右側凡例の“アイドル(淡い緑色)”以外の要素、つまり紫色〜オリーブ色までの領域の一番上が縦軸の“11(ミリ秒)”より下であれば良い。11より下であればあるほどGPUに余裕があり、11ミリ秒を超えてしまえば処理が追いついていないことを意味する。

 このRez Infiniteで既に答えが見えているが、VIVEでは長くて8ミリ秒で終わっていた処理が、VIVE Proではおおよそ10ミリ秒、時たま12ミリ秒かかるようになる。解像度が増えたことで、同じGPUでもフレームタイムが長くなるのだ。幸いRez Infiniteは描画負荷が軽いため、GTX 1060でも90fpsをほぼ維持し続けることができる感じだ。

GTX 1070環境の場合

GTX 1070環境におけるRez Infiniteのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

 GTX 1060に比べるとフレームタイムが短い。GPUにパワーがあるぶん短時間で処理できるのだ。特にVIVE Proではその傾向が顕著であることがわかる。

GTX 1070 Ti環境の場合

GTX 1070 Ti環境におけるRez Infiniteのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1080 Ti環境

GTX 1080 Ti環境におけるRez Infiniteのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

 GTX 1080 Tiの場合VIVE Proにアップグレードすることで、フレームタイムは1.3倍に増加した。液晶の画素数が78%増えた影響は少なからずあるといったところだろう。

「Fallout4 VR」のフレームタイムで比較

 直近のVR系ビッグタイトルである「Fallout4 VR」のパフォーマンスからチェックしよう。画質は“TAA+高”設定を使用しているが、GTX 1060には荷が重すぎるので“TAA+中”設定とした。Vault初脱出後のサンクチュアリ・ヒルズにおけるパフォーマンスを比較する。

GTX 1060環境の場合

GTX 1060環境におけるFallout4 VRのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1070環境の場合

GTX 1070環境におけるFallout4 VRのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1070 Ti環境の場合

GTX 1070ti環境におけるFallout4 VRのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1080 Ti環境の場合

GTX 1080 Ti環境におけるFallout4 VRのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

 Mod類は全く入れてない状態で検証したが、VIVE Pro環境では要求GPUが1ランク上がると言ってよいだろう。旧VIVEだとGTX 1070で45fps止まり、GTX 1070 Tiだと90fps出せるパフォーマンスが得られるが、VIVE Pro環境ではGTX 1070 Tiのフレームタイムが14ミリ秒をオーバーしてしまうため、45〜56fpsあたりで頭打ちになってしまう。

 もちろん戦闘シーンのない状況での計測なので、もっとフレームレートが悪化する可能性もある。  VIVE ProでまともにFallout4 VRを遊びたければ、GTX 1080 Tiへのグレードアップは必須といえるだろう。

「Subnautica」のフレームタイムで比較

 最後は普通のPCゲームでもあり、VR対応ゲームでもある「Subnautica」で検証する。画質はGTX 1060のみ設定“中”、それ以外は“高”とした。最初にプレイヤーが出現する脱出ポット近くの海中におけるフレームタイムを比較する。

GTX 1060環境の場合

GTX 1060環境におけるSubnauticaのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1070環境の場合

GTX 1070環境におけるSubnauticaのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1070 Ti環境の場合

GTX 1070ti環境におけるSubnauticaのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

GTX 1080 Ti環境の場合

GTX 1080Ti環境におけるSubnauticaのフレームタイム。上がVIVE、下がVIVE Pro

 Subnauticaはさらに重く、VIVE&GTX 1070 Tiでもフレームタイムは12ミリ秒以上、GTX 1080 Tiにしてようやく11ミリ秒以内に収まる。そしてVIVE Pro環境ではGTX 1080 Tiであってもかなり重い。重量級VRタイトルとVIVE Proを組み合わせる場合は、GPUパワーを相当盛るか、画質を意図的に下げる必要がありそうだ。

まとめ:個人ユーザーは今年登場の新GPUまで待つとより快適

 以上でVIVE Proのファストレビューは終了だ。装着感の向上や取り回しの向上など、VIVE ProはVIVEユーザーから見ると思わず乗り換えたくなる要素が山盛りだ。特にVRゲームをプレイする時間が長いプレイヤーほどそれを感じることだろう。

 しかし、液晶の解像度向上がパフォーマンスに与える影響は大きい。解像感は上がっても画質を下げるのは本末転倒のように思える。ビデオカードのアップグレードとセットで考えたいところだ。

 しかしながら、今GTX 1080 Tiクラスのビデオカードを使っている人はアップグレードする先がない。GTX 1080Tiの上といえばTITAN Vだが、あまりにも高すぎる。今年登場すると噂されている新世代GeForceを待っても良いのではなかろうか。

 ただ、高解像度の映像美は魅力的だ。もちろん、ゲーム側のつくりによっては、劇的な違いは得られないかもしれないが、最近はVR動画もどんどん高解像度化している。FallOut 4 VRなどを最もキレイに見たい!という欲求の強い人ならば、ハイエンドビデオカードとセットでVIVE Proアップグレードキットを購入するのも一興だ。

●関連サイト

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