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最大容量12TB!HDDとしては十分な性能と高い信頼性を得られる機能を搭載

HDD「IronWolf」は他社製にはない機能で200ものパラメータで状態確認! データ保存に最適って知ってた?

2018年01月31日 14時15分更新

文● 藤田 忠 編集●ジサトラ ハッチ

提供: シーゲイト

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Seagateは、用途にあわせたHDDを用意している。なかでも、高い耐久性やRAIDに対応する「IronWolf」シリーズは、大事なデータを保管するのに最適。USB外付けHDDやNASなどにデータバックアップする信頼性を重視したい環境にアリだ

 Seagate Technology(以下:Seagate)は、自作erには説明不要な老舗中の老舗ストレージメーカーだ。世界初のHDDを手がけるなど、1979年の創業以来ストレージ技術の進歩を担ってきたSeagateだが、最近は特に最大容量の更新や1プラッターサイズの向上が進んでおり、現在売られているHDDの中では最大容量となる12TBモデルも販売している。

IronWolfの12TBモデル「ST12000VN0007」は空気中よりもプラッタの回転が安定し、揺れを抑えられるヘリウムが充填されている。従来のHDDと比べて、凹凸のないのっぺりしたボディになっている。価格はAmazonで5万4490円

 最近は容量がそこそこあるSSDの価格が下がってきたため、メインストレージこそSSDに移行しているが、大事な思い出となる写真や映像など、増え続けるデータの保存先としては容量、コスト面も含めて未だHDDのニーズは高い。最もコストパフォーマンスの高いHDDは、年々上がっており現在は一般用途のHDD(Seagateで言えば「BarraCuda」)なら1万円を切っているものもある4TBモデルがいちばんお買い得だ。

IronWolfの4TBモデル「ST4000VN008」。容量4TB以下は回転数が5900rpmにダウンし、キャッシュ容量も64MBになるが、価格は1万4880円と比較的手ごろ

 Seagateは、そんな不動といえる需要があるHDDを、回転数やファームウェアなど用途にあわせて最適化し、ブランディングを分けることで使用環境にベストな製品を簡単に選べるようにしている。

 同社は2016年にHDD製品のシリーズを「Guardian Series」として一新。古くからの自作erになじみ深いバラクーダ(旧ブランドはBarracudaと表記が異なる)の名を冠する「BarraCuda」シリーズは、デスクトップPC、外付けストレージ向けの「BarraCuda」(2.5インチもある)、ハイエンドPCやクリエイティブPC向けで常時稼働にも対応する「BarraCuda Pro」、容量8GBのNANDフラッシュを内蔵するハイブリッドHDD「FireCuda」(2.5インチもある)の3種類。

「IronWolf」シリーズは常時稼働するPCやSOHO、NASを想定し、RAID構築をサポートする「IronWolf」、8台以上で構成するNASに対応するほか、回転数も向上したハイエンドNAS向けの「IronWolf Pro」の2種類。監視カメラシステム向けに特化した「SkyHawk」、高い作業負荷がかかるAI監視システムを想定し、専用ファームウェアを採用する「SkyHawk AI」の2種類、3シリーズ7製品という豊富なラインアップが用意されている。

アイコンはいずれも動物をモチーフとしている。リブランドに伴い型番も変更された

データ保存には付加価値の魅力な「IronWolf」がオススメ!

 Seagateは年間通電時間を2400時間(1日約6.5時間)として、年間にどのくらいデータを書き込みできるかを、独自に表した作業負荷率制限(WRL)で算出。デスクトップPC向けでエントリーモデルとなる「BarraCuda」でも年間55TB、2年保証(国内正規代理店扱い品)と耐久性に不安はないが、大事なデータを保管する場合、耐久性は高いに越したことはない。

 そこで今回目を付けたのが、クリエイティブやプロフェッショナル向けで、作業負荷率制限が年間300TBと高く、回転数7200rpmと高いパフォーマンスを発揮する「BarraCuda Pro」か、十分な耐久性に加えて、専用ファームウェアによる最適化やRAID構築のサポートといった付加価値が魅力的な「IronWolf」だ。

 耐久性の指標となる作業負荷率制限(WRL)や製品保証期間は「BarraCuda Pro」のほうが高くなっているが、オススメは?と問われたら、コスト面をはじめ、常時稼働PCやNASへの最適化、RAID対応、4TB以上のモデルは振動によるエラーを抑える「RVセンサー」を採用と、プラスαな点が多い「IronWolf」だ。まず、PCやUSB外付けHDDで単体運用し、後々NASを導入といった使い方がオッケーなのも魅力的な要素のひとつだ。

「IronWolf」シリーズは、精悍な狼がイメージキャラクターになっている

 SeagateのHDDは、3シリーズ7製品ある。ここでは3.5インチモデルのみ抜粋しているが、「BarraCuda」と「FireCuda」には2.5インチも用意されている。

BarraCudaシリーズ
シリーズ名BarraCudaBarraCuda ProFireCuda
用途デスクトップPC、ホームサーバー、外付けストレージハイエンドデスクトップPC、クリエイティブ・プロフェッショナルPC、ゲーミングPCハイエンドデスクトップPC、クリエイティブ・プロフェッショナルPC、ゲーミングPC
容量8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB、500GB12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、2TB2TB、1TB
キャッシュ256MB(8/6/4/3TB※1)、64MB(3/2/1TB※2)、32GB(500GB)256MB(12/10/8/6TB)、128MB(4/2TB)8GB MLC NAND、64MB
RVセンサー---
年間通電時間2400時間8760時間-
平均故障間隔(MTBF)---
製品保証期間2年保証5年保証5年保証
IronWolfシリーズ
シリーズ名IronWolfIronWolf Pro
用途常時稼働PC、SOHO PC、NAS商用システム、エンタープライズNAS
容量12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、2TB
キャッシュ256MB(12/10/8/6TB)、64MB(4/3/2/1TB)256MB(12/10/8/6TB)、128MB(4/2TB)
ファームウェアAgileArrayAgileArray
RVセンサー搭載(12/10/8/6/4TB)搭載
対応ドライブ・ベイ数1〜8台1〜16台
年間通電時間8760時間8760時間
平均故障間隔(MTBF)100万時間120万時間
製品保証期間3年保証5年保証
SkyHawkシリーズ
シリーズ名SkyHawkSkyHawk AI
用途監視用DVR/NVRAI監視NVR
容量10TB(※3)、8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB10TB、8TB
キャッシュ256MB(10/8/6TB)、64MB(4/3/2/1TB)256MB
ファームウェアImagePerfectImagePerfect AI
RVセンサー搭載(10/8/6/4TB)搭載
対応ドライブ・ベイ数8台以上(10/8/6/4TB)、1〜8台(3/2/1TB)16台以上
対応カメラ台数1~64台1~64台
年間通電時間8760時間8760時間
平均故障間隔(MTBF)100万時間200万時間
製品保証期間3年保証5年保証

※13TB ST3000DM007

※23TB ST3000DM008

※3将来提供予定

 以下では、現状発売されているなかで最大容量となる12TBモデルの「BarraCuda Pro」と「IronWolf」を公称スペックで比較。機能面の大きな違いは、用途に最適化されたファームウェアの採用やRAIDの最適化を謳っているか否かの違いとなる。

12TBモデルの比較
製品名BarraCuda ProIronWolf
容量12TB
型番ST12000DM0007ST12000VN0007
最大転送速度毎秒250MB毎秒210MB
回転数(rpm)7200rpm7200rpm
ファームウェア-AgileArray
RVセンサー-搭載
RAIDサポート-
起動電力2A1.8A
標準動作モード7.8W7.8W
アイドル時の平均消費電力4.83W5W
スタンバイ/スリープモード0.84/0.8W0.8/0.8W
年間通電時間8760時間8760時間
作業負荷率制限(WRL)300TB/年180TB/年
平均故障間隔(MTBF)-100万時間
製品保証期間5年保証3年保証
Amazon価格6万4980円5万4490円

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