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「攻め」の働き方改革~やらされるなんてまっぴら、自分のやりたいことをやる 第5回

誰を味方につけるか考えておこう

働きやすい会社にするため、知っておきたい心構え

2017年12月28日 09時00分更新

文● 平山 信彦(内田洋行 知的生産性研究所所長)

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改革を進めるためのエンジンを手に入れる

 早いもので、この連載も予定回数に達しました。「攻め」の働き方変革の最後として、自分の働き方だけではなく、職場や会社全体を変えてしまおうという視点から考えてみたいと思います。

 自分の働き方を変えるのは、変えてみようという意思さえあれば、とりあえずスタートを切れます。しかし、職場や会社を変えるとなると、あなたが社長でない限り、あなた一人が変えたいと思っているだけでは変革は起きません。いや、たとえ社長であったとしても、社員に「働き方を変えなさい」という号令をかけるだけでは恐らく何も変わらないでしょう。

 職場や会社を変えるには、そのためのエンジン(駆動力)が必要です。このエンジンはリーダーの意思と社員の共感で組みあがっています。その両方をうまく組み合わせることで、組織としての働き方変革が可能になります。

 最初に、会社を変えるなら経営トップ、職場を変えるなら職場の責任者が変革に賛同する必要があります。なぜならば、社員の働き方は組織風土やマネジメントと密接に関わっているため、変革の方向性がリーダーの求める組織像と離れると当然ながら軋轢が生じるからです。

 例えば、職場の一体感を重視しメンバーがいつも一団となって仕事をすることを望んでいるリーダーは、モバイルワークを駆使してあちこちに分散しながら働くようなワークスタイルには抵抗感を持つかもしれません。変革の方向性を合意していないと、進めば進むほどリーダーはそれを止めようとするでしょう。逆に、変革の狙いが理解され、経営者や職場の責任者が味方になると変革はとても進めやすくなります。

 また、組織的に働き方を変えようとすると、ルールや制度を見直したり、働く環境を整備したりすることが必要になります。そのためには、やはりリーダーを味方につけておく必要があります。会社を変える、職場を変えるためには、経営者や職場の責任者に変革の必要性と目指す方向性を合意してもらい、変革のリーダーシップを発揮してもらうことがとても重要となります

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