ほとんどの家電は動くはずだが
大消費電力のダイソンのドライヤーは動かない……
LED表示画面を真ん中に配する操作パネルの周囲と、4つのボタンスイッチは鮮やかな赤でフチ取りされ、そこ以外はシックでマットなブラックカラーで統一。極めて収まりのいい、信頼感を感じられるカラーリングだ。
早速、正面左上にある電源スイッチを押してオンにしてみると、今現在のバッテリー残量や電源の種類がDCであることなどが表示される。
LEDの表示画面には充電、給電の状況グラフ表示や、AC、DC、UPSなどのモード表示、給電時の電圧などが表示される。
正面のLED表示画面に向かって左側面には、同じく赤い縁取りのされた入出力ポートが配置されている。
唯一のINPUT端子は専用ACアダプターを使用してポータブル電源を充電する時の入力ポート。3つあるOUTPUT端子は、車載シガーソケットアダプターを使用して9~12Vで前述の車載家電製品に給電する場合に使用する。
そして、向かって右端には上下にUSB出力ポートが2個用意されている。これは一般的なUSBモバイルバッテリーと同様、USBケーブルを使用して、スマホやタブレットなどを充電するためのポートだ。
続いて、正面右上のAC OUTPUTスイッチを押してみると、今までのDC表示がACに変化し、本体右側のAC OUTPUTからAC100Wの電源を取り出せる。
一般的に日本人なら見慣れた、日本や米国の標準プラグであるA型と、諸外国で使用されているさまざまな形状のプラグにも適合するもう1つのACコンセントの2個が用意されている。
形状さえ合えば、テレビや扇風機、照明器具などは使用できる。残念ながら、常識外の電力を食う家族愛用のダイソンのヘアードライヤーは安全装置が機能したのか、まったく動作しなかった。
当然のことだが、ACアダプターで使用している機器も、そのほとんどは使用できるはずである。
インターネットカメラを24時間稼働させても
バッテリー容量はほとんど減らず
今回、筆者はメーカー標準では製品付属のACアダプターを使うことを前提条件としているインターネットカメラの「スマカメ」(QR-10)に、オプションのクリップ式スタンドを使用してポータブル電源のハンドル部分に取り付けて使ってみた。
ACコンセントから電源を取ることなく、ポータブル電源からの給電を受け、自宅Wi-Fiの届く範囲ならどこにでも持っていける“モバイルスマカメ”の誕生だ。
インターネットカメラは壁面ACコンセントの呪縛から解き放たれるだけで極めて使い勝手のいいホームアプライアンスの仲間入りができる商品だと思った。
実際に丸24時間、スマカメを使ってみた。さすがにポータブル電源のパワーは余裕で、24時間使用後もバッテリー残量のインジケーターは、5段階のうち、まだ「4」を示していた。
この分なら少なくとも3~4日の旅行くらいならコンセントの届かない場所の監視カメラとしても十分活躍できそうだった。
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