中国の大都市のショッピングセンターなどでスマートフォンやパソコンを回収するスタンドを見るようになった。
名前は「愛回収」。読んで字のごとく“回収を愛する”という意味合いのスタンドがあり、そこにはスタッフらしき人が立っている。
ただ回収するだけでなく、スタッフがスマホやパソコンやスマートウォッチなどを査定して、新品同様のものは高額で買い取ってくれる。スタンドの「店頭買取」が愛回収の買取の半数以上を占めるが、出張買取やネットでの直接買取も行なっている。
デジタルガジェットの買い取りサービスが
盛り上がりを見せる中国
この利用者がなかなか多い。北京、上海、広州、深セン、杭州、成都など十数都市で150ヵ所程度の買い取りスペースがあり、2016年の買い取り台数は500万台を超え、しかも2015年と比べて倍以上の買い取り台数と急増している。この数字は、日本の定番の中古チェーン店と比べても決して少なくはないのではないか。
これまでに延べ約2615万ユーザーが買い取りを利用した。2016年の同社のメーカー別買い取り端末数では、小米(シャオミ)が108万9000台、アップルが105万8000台、サムスンが64万7000台、ファーウェイが42万3000台、魅族(Meizu)が19万1000台となっている。
また機種別買い取り数では、「iPhone 5s」が20万9000台となるのを筆頭に、「iPhone 6」が13万9000台、「小米(シャオミ)3」が13万4000台、「小米4」が13万1000台、小米の低価格ブランドの「紅米Note」が11万3000台といった具合になっている。
もちろん、完動品や美品でなくても減額こそされるが買い取ってもらえるし、結構前の製品でも買い取ってもらえる。たとえば中国の都市部でかつて大ブレイクした「PSP」も一定数の買い取りがある。
では、買い取った製品をどうするかというのは気になるところ。商品価値のある、比較的新しく状態のよい製品は、口袋優品のサイトで販売される。
7日内なら理由なしで返品でき、180日以内でも指定範囲内での無料修理に対応するので安心して購入ができる。
スマホにしてもパソコンにしても売れ筋の商品しかなく、マニアックな製品が置かれてないのが残念なところ。もう少し古い製品は口袋優品では販売されず、信頼できる会社に依頼して、農村市場や新興国などに流すという。
どうにも動かない製品や古すぎる製品については、リサイクル処理される。いずれにしろ最近中国では個人情報漏洩にうるさくなってきているので、がっつりとデータ消去も行なう(ただ中国では組織が大きくなると、だいたいにして悪いスタッフが何かやらかして問題が起きがちなので、今後はそうしたニュースがおこるかもしれない)。
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