第1回と第2回は、スティックPCを大量に提供してくれた某社さんありがとうな展開で、台数が必要な実験や、破損が怖くて普段できないような実験にチャレンジしてきた。
そして第3回は、Core m3を搭載した最新のスティックPCであるIntel Compute Stick STK2M364CCの性能を空冷でチェックした。
第4回は、いよいよ油没冷却になる。ASCII.jpでは過去に何度も油没冷却を実施しており、成功したり、妙に上昇する温度に驚いたりと、少しずつだがデータの蓄積が進んでいる。今回は、価格的に覚悟が必要になるIntel Compute Stick STK2M364CCを油没冷却の対象としている。
第3回で判明しているように、STK2M364CCはアイドル時点でかなり高温になるが、そこを解決、もしくは我慢できれば、安心して常用できる超省スペースPCが実現する。
というわけで、第4回は油没冷却の流れを見ていく。なお本記事を参考に油没にトライするのはとてもうれしいことだが、何があっても自己責任である点だけはお忘れなく。では、さっそくSTK2M364CCの油没に挑戦していこう!
例によって100円ショップで容器を選ぶ
大気中での温度変化からすると低~中負荷前提であれば、Atom版スティックPCと似た温度傾向であるため、1Lもあれば十分だろうとし、今回も100円ショップで容器を探すことにした。
店内で発見したものは、飲み物を入れておくガラス容器。ややスリムだが、USB Type-C+USB 3.0搭載ACアダプターによってケーブルが1本減っていることと、注ぎ口があるため、ケーブルマネージメントが楽そうということで、容量約1Lの飲み物用ガラス容器をチョイスした。
下準備でケーブルと格闘
Intel Compute Stick STK2M364CC本体は、空冷テスト時の状態を採用。ただ先の検証でも判明しているように、追加したヒートシンク込みでしっかり圧着しないと、SoCはよく冷えない。
また油没させた以降に緩みを見つけた場合、ヒートシンクを固定し直すには油を落とす必要がある。そのため、釣り糸と結束バンドで2重に固定をした。
容器内にIntel Compute Stick STK2M364CCをセットしようとしたところ、いきなり問題にぶち当たった。付属のUSB Type-Cケーブルがゴツすぎるため、曲げても容器入口の直径より大きくなってしまう。
いまのところ、L字型や平型のUSB Type-Cケーブルは販売されていないため、ボトルシップ制作の要領で、先に本体を入れ、それから容器内でUSB Type-Cケーブルを差すことにした。
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