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地方コミュニティの悲喜こもごも満載の座談会を完全レポート

秋田の東北IT物産展で聞いた北東北コミュニティの生の声

2016年09月30日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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コミュニティで作った人脈は仕事に直結する

オオタニ:次にコミュニティを始めてよかったことを教えてください。

モデレーターとしてオオタニが質問を投げかける

大三:やはりコミュニティが増えたことですね。選択肢が増えて、企業同士のコラボレーションが増えて、実際に仕事につながっています。私は県の職員ですが、県の産業が盛り上がるようになったので、すごくいいと思います。

那須:私も実はエンジニアではなく、会社の事務員です。だから、そもそもエンジニアとつながりがあるわけない(笑)。ここにいる人たちとつながることなんて、普通はありえないんです。でも、コミュニティを立ち上げたり、参加することで、垂直・水平でありえない人間関係ができる。

オオタニ:那須さんと私もありえない関係で、このイベントに登壇していますね。

那須:そうですよー。その部分がコミュニティの魅力。ここに踏み出すかどうかは一歩足を踏み出すかの違いでしかない。一歩を踏み出して参加して、さらに関わり出すと2~3歩進むことになるんです。実際に仕事につながっている方もいっぱいいます。私が直接お仕事をお願いする場合もあるし、私を経由して仕事のつながりになることもあります。

阿部:やはりよかったのは、名前だけ知っていた会社の中の人が勉強会に出てきて、つながれたこと。参加者から、外に出て別の会社のエンジニアやデザイナーと出会えて本当によかったというのは、よく聞きます。

オオタニ:それは同感ですね。日本の組織は縦系列なので、横のつながりを求めようと思ったら、コミュニティに入るしかない。コミュニティに入ると、同じ立場で共感できる仲間が見つかりますよね。

佐々木:お三方が話してくれたとおり。岩手県内の企業の人に聞くと、東京のお客様や愛知のパートナーとの方がつながりが深くて、正直隣の会社がなにやっているかわからないかったようです。それが変わったというのが声として聞けたのが、一番よかったなと。

関:秋田のコミュニティは参加者がよくかぶっているんですが、特定の勉強会にしか顔を出さないレアキャラみたいな人がいます。そういう人が出てこれる場所ができたのが、つながりの大きいところですね。

横山:私も人のつながりを実感します。5月に小学生向けのプログラミング教室をやってみたいというLTをやったのですが、コミュニティメンバーに声をかけたら、もう実現してしまった。自分のやりたいことを実現するメンバーを見つける場としても、コミュニティは大きいと思います。

勉強会での工夫やこだわりとは?

オオタニ:次に勉強会での工夫やこだわりについてお聞きします。

大三:JAGAの場合は、おやつです。しかも、おやつは秋田でしか手に入れられないお菓子を会費で集めて出しています。あと、自己紹介の時間をきっちり入れています。

秋田の銘菓を勉強会で出しているというJAGAの佐々木さん

オオタニ:自己紹介は重要ですよね。登壇すればいいのはわかるのですが、LTすらできない人なんていっぱいいますからね。

那須:うちはとにかくLTしてくださいというのが工夫、売りですね。しかも5分ではなく、10分。私もいろんなところで話していますが、5分のLTってけっこう厳しいですよね。下手したら、オチまで付けなければならない(笑)。

オオタニ:下手したら、デモまでやらなきゃいけない(笑)。

那須:で、下手したら、パイ投げですよ(笑)。こうなると、登壇する人もプレッシャーになる。気がつくと、スライド50枚って人いますよね。でも、5分だと厳しくて、15分だと長いけど、10分だとゆっくり話せてちょうどいいんです。そういう点で、今までの勉強会の習慣や常識みたいなことを少し変えています。東北の人たちはゆっくりしているし、自由度を求めるので、10分のLTはうまくフィットしたのかもしれません。

関:虎の穴ではとにかく深く濃い内容をテーマにしています。勉強会では、「必ずなぜかここに迷い込んでしまったみたいな人」が来て、勉強会で提供できる内容と求める内容のミスマッチが起こります。でも、ミスマッチを気にしてもしょうがない。参加者が求めているモノと異なっても、濃く深く学べる内容で違う世界を見てもらうことを意識しています。

オオタニ:あえて、参加者に迎合しない、違う世界を見せる覚悟ですね。秋田の場合、コミュニティに参加した人同士って、すぐなじんだりするんでしょうか?

大三:私は必ず勉強会に参加するし、誰がいるかも把握しています。だから、新しい人も誰かわかるし、司会の私がつねに新しい人にコメントをふります。特に若手は厳しく突っ込みます。よく突っ込まれていたのが、そこにいる関君なんですが。

関:はい。大三さんと目を合わせないようにするのが大変でした(笑)。どうしても東北の人は質疑応答になるとシーンとなってしまうのがつねなので、JAGAのようにお菓子を食べながら、気軽に話せる雰囲気はいいなと思って、虎の穴でも取り入れています。

先達コミュニティに学び、とにかく濃いテーマで虎の穴を続ける関さん

オオタニ:うちもイベント毎月やっていますが、質問は出ない前提なので、あらかじめ紙を配って書いてもらっていますね。書いてもらうと、意外と聞きたいコトって出てくるんですが、本当にイベントやってみないとそういうことわからないですね。

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