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業界人の《ことば》から ― 第213回

2021年6月29日午後3時57分、情報システムの半分はクラウドになる

2016年09月21日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「情報システムの半分をクラウドが占めるようになるのは、2021年6月29日午後3時57分の予定」(VMwareのパット・ゲルシンガーCEO)

 VMwareが2016年8月29日から9月1日(現地時間)まで、米ネバダ州ラスベガスのマンダレイベイホテル&コンベンションセンターにおいて開催した「VMworld 2016」には、全世界から2万3000人が来場。

 クラウドサービスの種類やデバイスを問わず、共通の運用環境でアプリケーションを実行、管理、接続し、同時に安全性も確保する新たなコンセプトである「VMware Cross-Cloud Architecture」を発表。さらに、これを実現するためのVMware Cloud Foundationと、同社が開発中のCross-Cloud Services、さらにはVMware vSphere Integrated Containersの機能強化なども発表した。

VMwareのパット・ゲルシンガーCEO

 Cross-Cloud Architectureによって「顧客に高い自由度とコントロール性を両立したクラウドを提供することができるようになる」と、VMwareのパット・ゲルシンガーCEOは発言。「フリーダム&コントロール」をキーワードとして、様々なクラウドとの接続や様々なデバイスの利用ができるという「フリーダム」とそれらを確実に制御、管理、運用できる「コントロール」を両立。これまでは「Any Application」、「Any Device」とともに「One Cloud」をビジョンに掲げていた同社が、新たに「Any Cloud」を打ち出し、ビジョンを進化。方針をより具体的なソリューションとして提案してみせた。

 VMwareでSDDCを担当するラグー・ラグラムエグゼクティブバイスプレジデントが2011年に、SDDCのコンセプトを打ち出してから5年を経過。それを進化させたCross-Cloud Architectureを新たに発表したことは、VMwareのこれまでの方向性をさらに加速する姿勢を示したといえる。

 またハイパーコンバージドインフラストラクチャにおいても、コンピューティングとストレージの仮想化に加えてネットワークの仮想化が重要であること、さらにこれを統合する環境を提案してみせた。ヴイエムウェアの三木泰雄会長は「VMworld 2016では、VMwareが過去から言ってきたことが現実になり、その完成度が高まってきたことを明確に示すことができた」と語る。

 VMworld 2016の初日の基調講演に登壇したゲルシンガーCEOは、足に大きなギブスをしながら登場。ラケットボールをプレイ中に、つま先から着地して足にヒビが入ったことを明らかにし、怪我をした翌日に予定されていた子供の結婚式にもギブスをしながら参加したエピソードを紹介。「子どもの結婚式で一番目立つ立場になるのはどういうことか」と奥さんから指摘されたことにも触れ、笑いを誘った。

 会場内では、怪我をした右足を乗せて移動ができるスクーターを使用。イベント会場内やプレスルーム、カジノでも「チリリン」とベルを鳴らしながら、参加者の間をスムーズに移動していった。

 基調講演でゲルシンガーCEOが指摘したのは、クラウドが着実に進展していることだ。

 「2006年にエリック・シュミット氏が初めてクラウドという言葉を使った。そのときにクラウドの比率はわずか2%。このすべては、フォース・ドットコムによるパブリッククラウドであり、プライベートクラウドはまったくなかった」と振り返る。

 さらに、2011年におけるクラウドの比率はパブリッククラウドとプライベートクラウドをあわせて13%。最新データの2016年においても27%と、ITシステム全体の4分の1程度に留まっていることを指摘。「すべてのビジネスプロセスが、クラウドやモバイルなどによって牽引されている時代が訪れている」と言われる。

 また、デジタルトランスフォーメーションを実行するにはクラウドは不可欠といわれている。だが、デジタルトランスフォーメーションにおいてリーダーといえる企業はわずか20%。それ以外の企業はデジタルトランスフォーメーションに乗りだせていない。「会社の文化やルールに縛られたり、レガシーのITシステムに縛られたりしており、技術の進化を享受できない状況にある」とし、クラウド利用状況の遅れと、デジタルトランスフォーメーションの推進状況の遅れとの関連性を指摘してみせた。

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