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4K HEVC 10bit、VP9のデコードに対応、デスクトップ向けは2017年1月予定

ノートPC向け第7世代Core"Kaby Lake"がデビュー

2016年08月30日 22時00分更新

文● ジサトライッペイ

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 どもどもジサトライッペイです。ついにインテル第7世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Kaby Lake)が発表されました。といっても、すべてのSKUではなく、まずは2in1 PCやメインストリームノートPC向けのUシリーズ(TDP15W)とYシリーズ(TDP4.5W)です。

Uシリーズ3種類とYシリーズ3種類が発表

UシリーズのラインアップはCore i7-7500U、Core i5-7200U、Core i3-7100Uの3種類。
YシリーズのラインアップはCore i7-7Y75、Core i5-7Y54、Core m3-7Y30の3種類。従来Core m5とCore m7だった型番がCore i7とCore i5になってます。

 UシリーズはCore i7-7500U、Core i5-7200U、Core i3-7100U。YシリーズはCore i7-7Y75、Core i5-7Y54、Core m3-7Y30。このようにそれぞれ3種類ずつあるんですが、注目はCore m5とCore m7の存在がない点です。第6世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Skylake)では、型番が数字+Y+数字数字のものはCore mブランドでした。となると、本来はCore m7-7Y75、Core m5-7Y54となるべきだと思うんですが……、うーん、おそらくマーケティング的な問題でしょうか。

 価格がUシリーズもYシリーズも同じなので、なんとなくCoreブランドの下位というイメージがあったCore mブランドを割高に感じるパートナーがいてもおかしくはありません。そもそも動作クロックとTDP、パッケージが異なるわけですが、アーキテクチャー的には同じものなので、性能的に劣るとなるとやはり同価格帯だと敬遠されたんですかね。そして、それならいっそCore mブランドで出していたSKUをCore i7/i5に戻して、割高感をなくそうって流れになったのならうなづけます。でも、Core m3だけ残しているのでそのあたりの事情が謎です。i3だったらm3のほうが響きがいいってことでしょうか。

Uシリーズのパッケージ。Yシリーズのパッケージ。

 さて、そんな第7世代Coreプロセッサーですが、どんなCPUかと申しますと、仕様は第6世代Coreにかなり近しいものとなっております。プロセスルールは14nmですし、内蔵GPUも大きく変わりません。というのも、インテルは長らくTick-Tockという戦略でCPUの世代交代をしてきました。1年目のTickでプロセスを微細化して、2年目のTockでマイクロアーキテクチャーを改善する。そんな2年フェーズの戦略です。

 しかし、第5世代Core(開発コードネーム:Broadwell)で14nmに微細化し(Tick)、第6世代Coreでマイクロアーキテクチャーを改善(Tock)したところで、本来なら次の第7世代CoreではTickでプロセスルールを微細化するターンだったのですが、次の10nmは相当に製造が難しいと判断し、プロセスルールの更新を2年フェーズというタイミングから3年フェーズに変更しました。これをインテルは「Process」(プロセスルールの微細化、「Architecture」(マイクロアーキテクチャーの改善)、「Optimization」(最適化)としました。Tick-Tockで言うと、Tock+という感じですね。

動画処理支援機能が強化!4K HEVC 10bitとVP9のデコードに対応

 もちろん、最適化したことで第7世代Coreプロセッサーの動作クロックは全体的に高めで、最大クロックが400MHz以上向上しているものもあります。さらに、動画処理支援機能も新たに4K HEVC 10bitのデコード/エンコード、VP9のデコードが追加されています。いずれも4K動画がらみのコーデックで、この動画処理支援を行なうことで、ノートPCで4K動画を再生してもバッテリーのもちが長くなるとのこと。

新たに4K HEVC 10bitのデコード/エンコード、VP9のデコードに対応。
4Kや4K 360°のYouTube(VP9)で比べると、第6世代のCore i7-6500Uでは4時間しかバッテリーがもたないところを、第7世代のCore i7-7500Uなら7時間もつそうです。最大で8つの4K30p動画の同時デコードをサポート。
こちらは4K HEVC 10bit動画再生時の消費電力のグラフです。Core i7-6500Uでは平均10.2Wですが、Core i7-7500Uでは約0.5Wまで落ちています。Chromeで4K YouTube(VP9)を再生したときの消費電力のグラフ。Core i7-6500Uが平均5.8Wのところ、Core i7-7500Uでは0.8Wまで減少。

 そして、4K動画の再生支援のメリットは消費電力の節約だけではありません。当然、消費電力が下がっているということはCPU使用率も減っているということです。Core i7-6500Uの場合、4K HEVC 10bit動画再生時で40~70%、4K YouTube(VP9)再生時で50~90%とCPU使用率がかなり高く、これだけ高いと並行してなにかバックグラウンドで作業するというのはなかなかに厳しくなります。しかし、Core i7-7500Uなら4K HEVC 10bit動画再生時で10%未満、4K YouTube(VP9)再生時で30%未満とかなり余裕が生まれます。

 また、第6世代Coreで導入された「Intel Speed Shift Technology」も第7世代Coreではさらに反応が早くなり、最短15ミリ秒で最大クロックに到達します。しかし、もちろんこの機能を使うためにはPC側の対応が必要で、採用するかしないかはPCメーカー側の判断に委ねられます。

Intel Speed Shift Technologyも強化。Core i7-6500Uでは最大クロックに到達するまでに30ミリ秒程度かかるところ、Core i7-7500Uはわずか15ミリ秒。

 ということで、Kaby Lakeは動作クロックだけじゃなく機能面でも強化を追加しているからこそ、単なるSkylake-Refreshではなく、“第7世代”と表現したのだと思います。考えて見れば、14nmプロセスで製造される最終進化形なわけですから、まだ14nmのCPU搭載ノートPCをもってない人はこれを機に考えてもいいかもしれません。もっとも、5年ぐらい前のPCを使っている方にもオススメです。インテルのデータでは、第2世代Core(開発コードネーム:Sandy Bridge)世代のCore i5-2467M搭載ノートPCと比べた場合、Core i5-7200U搭載ノートPCはSYSmark 2014というベンチマークソフト比で1.7倍、3DMark比で3倍、4K UHD 360°動画の処理と共有作業で8.6倍高性能になっているそうです。

5年前のPCとの比較。“オーバーウォッチ”がHD画質で遊べることもアピールしています。

 また、デスクトップPC向けやIris graphicsを搭載するSKUは来年1月に追加されるとのこと。期待して待ちましょう。

年末までに第7世代Coreを搭載したPCが100種類以上出ます。そして、2017年1月にはデスクトップPCやIris graphicsを搭載する高性能ノートPC向けが登場する予定です。

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