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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第441回

日向の猫と日陰の猫、気を配るべき撮影ポイント

2016年01月22日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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日陰は構図に変化をつけてみる

 日向編の次は日陰編。

 日陰は意外に暗いので手ブレしやすい。でも陰影があまりつかないのでやわらかい感じで撮れる。あとはちょっと構図に変化をつけてやるといい。

 家と家の隙間の塀の上にいた黒猫。もう背景が飛ぼうが気にせず、プラスの補正をかけて真正面から狙ってみた。

 家の向こうは日差しが当たってて明るいので真っ白になっちゃったけど、それは気にしない。日陰の黒猫が相手なので、かなりプラスにして撮らないと真っ黒になっちゃうのだ。

 この猫、すぐうたた寝しちゃうので目を開けた瞬間を狙うのに手間取りました。だって目を閉じた日陰の黒猫なんて、もう単なるまっくろくろすけなんだもの。

目が開いた瞬間を狙って塀の上の日陰猫を撮ってみた。+1の補正をかけて黒猫が目立つように。日陰猫は背景に埋もれがちだから(2016年1月 ニコン D600)

目が開いた瞬間を狙って塀の上の日陰猫を撮ってみた。+1の補正をかけて黒猫が目立つように。日陰猫は背景に埋もれがちだから(2016年1月 ニコン D600)

 でもちょっと構図に変化が欲しいかな、と思って撮り直したのがこちら。

 隣のアパートの階段の隙間から狙ってみた。

同じ猫をちょっと別の位置から。手前にアパートの階段を入れ、猫の周りに台形のフレームを作ってみた(2016年1月 ニコン D600)

同じ猫をちょっと別の位置から。手前にアパートの階段を入れ、猫の周りに台形のフレームを作ってみた(2016年1月 ニコン D600)

 最後はこちら。

 日向でぬくぬくと寝てる猫ではじめたので、ラストは日陰で寒そうに寝てる猫で締めようというわけである。

 重ねて置いてある白い発泡スチロールの中にきゅーっと小さく丸くなって寝てたのだ。猫用ベッドとして置いてあるんだろうな。

 発泡スチロールの中は暖かいのである。

 が、それでも冬は寒いのだ。

 発泡スチロールの短辺を使い、ぎゅっと小さくなり、頭と背中とお尻がスチロールで温まる体勢で寝てた。

スチロールといい、フチにべたっとくっついて丸くなってる姿勢といい、いかにも冬っぽいのであった(2015年12月 カシオ EX-ZR3000)

スチロールといい、フチにべたっとくっついて丸くなってる姿勢といい、いかにも冬っぽいのであった(2015年12月 カシオ EX-ZR3000)

 日向でぬくぬく寝てる猫も、日陰できゅうっと丸くなって寒そうに寝てる猫も、どちらもこの冬を無事越せますように。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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