広場や宴会場にも響き渡る大音量
この大きさなのでスピーカーもすごい。老人向けも考慮に入れて、それなりに耳が遠くても、広場で太極拳をやろうとも聞こえる大音量である。
製品の紹介によれば、音量は200dBとのこと。さすがに200dBはないだろうとは思うのだが、忘年会シーズンまっただ中の今、笑い声が絶えない宴席で電源を入れるや、はっきり音が聞こえるくらいの音量であった。
賑やかな中国向け製品だからか、電源オン/オフ時には大音量の中国的音楽が流れ、かつすべての操作で大音量の音声が出る。静かな日本の住宅地で利用すると、ある意味注目を集めてしまうだろう。
また、携帯電話ではおなじみの機能であるアラームも搭載。その単なるアラームすらも、この携帯電話にかかれば非常に有能なものとなる。
バッテリーを外すと、microSDカードスロットと、デュアルSIMスロットがある。残念ながらこの製品は、3G/4G非対応でGSMにしか対応しない。が、日本でまったく使えない、というわけではない。LEDライトがあって懐中電灯として使えるほか、背面にはフルサイズのUSBコネクターがあり、モバイルバッテリーとして利用が可能だ。
ただし、差せば給電するのではなく、起動してメニューからモバイルバッテリー機能をオンにしないと懐中電灯としてもモバイルバッテリーとしても働かない。つまり懐中電灯はもとより、モバイルバッテリーとして使うにも、大音量の起動音や音声を聞くことになる。
テレビやラジオ、SNSの利用まで可能
パーティーグッズとしても活用できそう
モニターは480×800ドット表示が可能な2.8型で、タッチパネルを採用する。このあたりが以前の同種の機種と比べた改善点だ。
背面には130万画素のカメラユニットがあり、撮影も可能。これで写真を撮る人はいないだろうが、撮ってみると色は紫色っぽくなるし、なんといっても構えにくいのか、総じてブレる。
ソフト面はというと、山寨機では定番のiOSのようなメニュー画面をタッチすると、さまざまな新機能が見てとれる。前述のLEDライト照射や、モバイルバッテリーのほか、ラジオ、テレビ機能に加え、プライバシーがガラ空きになるであろうSMSの音読機能、さらにはGPRS(データ通信)を使った「QQ」や「微信」(WeChat)機能まである。一応は実用面でもパワーアップしているのだ。
使っている人を見たことがないし、数も多くないが、オンラインショップの淘宝網(Taobao)で売れている。
モバイルバッテリーにしてよし、ライトにしてよし、目覚ましにしてよし、オブジェにしてよしと、多機能な大哥大手机は、年末の忘年会シーズンで注目が集まるパーティーグッズとしても活用できた。中国に行くときはチェックしてみてはいかがだろうか。
この連載の記事
-
第204回
トピックス
必死に隠して学校にスマホ持ち込み!? 中国で人気のスマホ隠蔽グッズは水筒に鏡に弁当箱 -
第203回
トピックス
死んだ人をAIを動かすデジタル蘇生が中国で話題! 誰もが「死せる孔明生ける仲達を走らす」時代に!? -
第202回
トピックス
停滞感があった中華スマホだが、生成AIが盛り返しのきっかけになるかも -
第201回
トピックス
ようやく高齢者にスマホが普及し始めた中国 ECで爆買い、そして詐欺のカモにされることも -
第200回
トピックス
世界で台頭する新興中国ガジェットブランド総ざらい 有名になる前に知っておきたい -
第199回
トピックス
中国の寒冷地ではEVは不人気!? スマホは大丈夫? 中国の極寒環境のIT事情 -
第198回
トピックス
世界トップのIoT機器ラインアップを抱えるシャオミ でも来年にはEVに追いやられてしまうかも!? -
第197回
トピックス
中国でiPhoneがピンチ!? すぐには消えないだろうが、脱iPhoneは進むかもしれない -
第196回
トピックス
中国でシェアマッサージチェアが大量導入され、そしてトラブルあれこれ発生 -
第195回
トピックス
中国の真面目版2ちゃんねる「天涯社区」が終了 ネット文化の変化の波に呑まれる -
第194回
トピックス
光るワイヤレスイヤホンから動画ECサイトまで、元アリババの事業部長が取り組む日本での本気ビジネス - この連載の一覧へ