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【IDFレポ】IoT向けSoCや3D XPoint技術による高速SSDをアピール

2015年08月19日 21時00分更新

文● 塩田紳二 編集●ASCII.jp

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 インテルは、8月18日(現地時間)に米国サンフランシスコ市で開発者向けのイベント、Intel Developer Forum(IDF)を開幕した。ここでは初日に開催された基調講演のレポートをお届けする。

インテルのIoT向けSoC「キュリー(Curie)」が発表された

Windows 10前倒しの影響かSkylakeは現われず

 すでに製品は出ているものの、プロセッサ自体の正式発表が行なわれていないインテルの新CPU「Skylake」。当然、今回のIDFにおける最大の話題で、大々的な発表が行なわれると思っていたが、今回の基調講演のメインはIoTであり、ちょっと肩すかしを食った格好だ。

 Skylakeの出荷は、Windows 10が前倒しされた関係上、本来予定されていた発表時期から出荷を早めたと考えられ、別途正式発表があると思われる。

基調講演を行なったインテルのクルザニックCEO

 基調講演は、巨大な風船を使ったゲームのあと「ルーブ・ゴールドバーグマシン」(日本風にいえばピタゴラ装置)が動き出し、IDFの3つのアルファベットのドローンを会場内で飛ばすという「デモ」のあと始まった。始まりからして「PC」ではなく「装置」を意識したものだった。

ステージに作られた「ルーブ・ゴールドバーグマシン」最後にIDFの3文字を入れた球形のドローンが飛び出した

Windows 10マシンを音声で起動
カメラの映像から3Dモデルを作るデモ

 ステージに登場したクルザニック氏は、技術の進歩により“コンピュートが個人化”しているとのべた。そして、それには3つの仮定条件があるとした。その3つとは「Sensification」(センサー化)、「Smart and Connected」(スマートでつながっていること)、「Extension of You」(あなたの延長)だとして、それぞれの事例を説明した。

3つの仮定条件とは「Sensification」(センサー化)、「Smart and Connected」(スマートでつながっていること)、「Extension of You」(あなたの延長)

 最初に紹介されたのは、Windows 10で動作する「Wake on Voice」、つまり、スタンバイ中のPCを音声で起動する機能だ。これは、マイクロソフトとインテルの協力で開発され、スタンバイ中のPCに「ヘイ、コルタナ」と話しかけてPCを起動させた。

 おそらくは、Windows 10が持つModern Stund-by「Connected」(従来のConnected Stand-by、Instant Goを強化したもの。Windows 10では、標準でS0-Idle-LowPower状態でスタンバイし、ネットワーク接続ができるものとそうでないものの区別があるだけ)を利用して、特定の音声が入ってくるのを待つ機能なのだと思われる。

 また、インテルのリアルセンス技術を使ったデモもあった。ドローンにリアルセンスカメラを装着し、立木の間を自動ですり抜けるビデオのあと、グーグルと共同開発したリアルセンス搭載スマートフォンのプロトタイプを見せた。

インテルとグーグルが共同開発したProject Tango対応スマートフォンのプロトタイプ。リアルセンスを搭載している

 これはカメラ画像から実世界の3Dモデルを作る「Project Tango」に対応している。スマートフォンで、部屋の中を表示させていくと、段々と部屋の3Dモデルが作られていく。このモデルには、カメラから取り込まれた画像がテクスチャマッピングされている。

スマートフォンで部屋を映していくと3次元モデルが自動的に構築されていく

 もう1つ紹介されたのは、ホテルなどで顧客にものを届ける役目を果たせる「BUTLER」(SAVIOKE社)というロボット。上部にキャビネットがあり、そこに飲物などを入れて、ホテルのフロントから顧客の部屋までエレベーターなどを使って自律的に移動できる。

 米国ではバリアフリー化が進んでおり、ホテルなどの公共の建物には段差がほとんどなく、タイヤを使うロボットでも、屋内ならば、かなり自由に移動できる。このロボットの視覚センサーにリアルセンスが使われているようだ。このロボットはROS(ロボット用のオープンソースオペレーティングシステム)が採用されているのだが、インテルのリアルセンスは、ROSに対応するという。

SAVIOKE社のBUTLER。ホテルなどの屋内を自律走行できるリアルセンスを利用したレーシングゲームマシン

 さらに、ゲームの応用としてRAZER社のゲーム用の外付けリアルセンスカメラのデモも行なわれた。ゲームDVRやゲームストリーミングの公開サイトでは、プレイヤーの画像を画面の一部に表示することがあるのだが、RAZER社のリアルセンスカメラを使えば、人間の頭部だけを切り抜いてゲーム画面に合成してストリーミングすることが可能になるという。

RAZER社の外付けリアルセンスカメラを使うと、プレーヤー(右下)だけを切り抜いてゲーム画面と合成できる

 「Smart and Connected」としては、カメラで撮影した画像を大きな液晶ディスプレイに表示し、衣装などを自由に変更できる「バーチャルミラー」(MEMOMI社)や購入者を判断して画像を再生する自動販売機(N&W社)などのデモが行なわれた。ウェアラブルデバイスしては、Fossil社のAndroid WEAR搭載腕時計が紹介された。インテルとFossil社は提携してウェアラブルデバイスの開発にあたるとされていた。ただ、インテルのCPUが搭載されていわけでもなく、どの部分をインテルと協業したのかはわからなかった。

IoT向けのSoC「キュリー」を発表 最後に3D XPoint技術による次世代SSD/DIMMを予告

 次にクルザニッチが紹介したのは開発中のIoT用SoCである「キュリー(Curie)」だ。キュリーなどのIoTデバイスに対しては、Intel IQ Software Kitが提供されているが、今回「Time IQ」と「IDentty IQ」を提供するという。

キュリーを組み込んだ自転車は、位置や向き、状態などを検出してPCへデータを送信できる。これは、デモでクルザニッチ氏を飛び越えるところ

 そのデモとして、ブレスレット形のデバイスを身につけ、PCに近づくと自動的にユーザーが認識されるデモをWindows 10上で行なった。従来のスマートカードのようにセキュアなログインデバイスとして利用でき、小型であるために常に身につけておけるというメリットがあるという。

 その後、「America's Greatest Maker」コンテストを「サバイバー」や「アプレンティス」のプロデューサー、マーク・バーネットの協力で開催することを発表した。

さまざまな自作機器のコンテストである「Amarica's Greatest Makers」の開催を発表コンテストには、著名プロデューサーのマーク・ブルネット氏が協力するという

 最後に、最近発表された3D XPoint(クロスポイント)メモリー技術を使う「Intel OPTANE Technology」を発表した。これは、3D XPointのNANDフラッシュよりも長寿命で高速、DRAMよりも大容量という特徴を生かし、製品化を行なうもの。M.2やHDD形状のSSDやDIMM形状の「Intel DIMM」が開発されるという。Intel DIMMは、Xeonプロセッサでの対応が予定されており、メモリコントローラーがOPTANE対応となって、ソフトウェア側に透過的なアクセスを提供できるという。

先日発表した3D XPoint技術を使った高速不揮発性メモリ製品として「OPTANE」を発表OPTANEとNANDメモリとの速度差などをデモ

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