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ハードウェアエンジニアの今村博宣氏にお話をうかがった

ドローンをオープンソース化する「Dronecode」の今と未来

2015年06月04日 09時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

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ドローンのソフトウェアをオープンソース化する「Dronecode Project」とは?

 2014年10月に発足した、無人航空機「ドローン」のソフトウェアをオープンソースで開発するためのプロジェクト「Dronecode Project」(以下、Dronecode)。既存のドローンに関する資産を統合し、大規模なオープンソースプラットフォームの構築を目指すとしている。

 コンピューターの歴史を考えるとオープンソースがもたらしたインパクトは大きいが、ドローンの開発がオープンソース化することで、どのような変化がもたらされるのだろうか。

今村博宣氏

 今回は、Dronecodeのプロジェクトやドローンを取り巻く環境について、著名なハードウェアエンジニアで、自身でドローンの開発などにも取り組んでいる今村博宣氏にお話をうかがった。なお、インタビュー内容は2015年5月中旬時点の状況を前提としているため、その点についてはご留意いただきたい。

ドローンとオープンソースの歴史

――Dronecodeのプロジェクト発足から半年が経ちました。現状、どのような段階にあるのでしょう。

今村 一番最初に言っておかなければいけないのですが、Dronecodeはある意味、まだスタートしていないんです。プロダクトが発表され、ようやく実機が出て来た段階で、「これがハードウェアで、その上にDronecodeが載っている」という製品がリリースされていないんですよ。現段階では、Linuxの標準化や普及に努めている団体「Linux Foundation」が「LinuxCon」などでワーキンググループとして発表をしている状態で。

――Dronecodeを知らない方も多いと思います。そもそも、どういったものなんでしょうか。

今村 もともとコードと言っているぐらいですから、オープンソースのソフトウェアです。ハードウェアが別にあって、その上に載せる、ドローンを操作するためのコードですね。

Arduinoをフライトコントローラーとしてカスタマイズした「ArduPilot」

 Dronecode以前の話をすると、実は2009年ぐらいから、ドローンを飛ばすためのフライトコントローラーというものが開発されています。最初はオープンハードウェアで、Arduinoにジャイロセンサーや加速度センサーを搭載し、ソフトウェアで制御を頑張っていたわけですね。ただ、簡単に言うと16bitマイコンで出来る範囲のものなので、完全にホビー向けです。

フライトコントローラー「Pixhawk」

 2013年になると、3D Roboticsから「Pixhawk」という別のフライトコントローラーが登場します。スイス連邦工科大学(ETH)チューリッヒ校の研究チームが中心になって、以前とまったく異なるアーキテクチャーでフライトコントローラーを作成したんですね。Arduinoではなく、Coretex-m4という32bitのARMプロセッサーを使っています。これにはオリジナルのオープンソースのソフトウェアが載っているのですが、Pixhawkというハード自体が良く出来ているというので、それまで16bitのArduinoでドローンを作っていた人達もソフトをポーティングしたりして。今は2系統の流れのソフトウェアがPixhawkで使われていることになります。

 今年4月のNAB(National Association of Broadcasters)で、最新のハードウェア「Pixhawk 2」が発表されました。まだ全貌が見えていないんですが、ここで採用されるソフトウェアがDronecodeです。Linuxベースで、これまでのPixhawkで使用していたソフトウェアを載せていきましょう、というプロジェクトを、これからはLinux Foundationが中心になって行なっていくよ、という発表があったのが去年の末なんです。

(次ページ、「Pixhawk 2はデュアルCPU、デュアルLinux?」に続く)

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