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書き込めてデータ表示もできるブギーボード、電子白板など可能性が広がる

東大、手描きにも対応するツイストボール方式ディスプレー技術を開発

2015年04月23日 17時14分更新

文● 行正和義/ASCII.jp

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磁石ペンで書ける原理。電荷を掛けることでもボールの並びは整列する ((C) 2015 AIP Publishing LLC )

 東京大学は4月21日、手描き入力も可能なツイストボール型ディスプレー技術を開発、米国物理学会(AIP)に発表した。

 ツイストボール型表示素子は半球ごとに色が異なるマイクロボールを電極で挟み込み、電荷によって反転させる電子ペーパーの一種。液晶などと比べてコントラストが高く視認性に優れ、電源を切っても表示は残るなど省電力なのが特徴。デジタルサイネージなどの用途ですでに実用化されている。

ヤヌス(両面)粒子は磁性ナノ粒子を配合した石英ガラスをマイクロ流体回路を使って合体させる ((C) 2015 AIP Publishing LLC )

 長らくツイストボール表示素子を研究している東京大学 大学院新領域創成科学研究科では、新たに電気でも磁気でも反転するデュアル駆動のヤヌス(両面)粒子を開発。電圧によって表示させることもできれば、先端が磁石になったスタイラスで書き込むこともできる。

先端にネオジム磁石を付けたペンを手書きが可能 ((C) 2015 AIP Publishing LLC )

 手描き可能なツイストボールといえばタカラトミーのおえかき玩具「2カラーせんせい」が存在するが、表示も書き込みもひとつの素子で済むような表示方式は目新しい。パソコンからのデータやメニュー表示も可能なブギーボード的な電子メモパッドとして期待できそうだ。

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