—— Di700Aは完全に子機ということでいいんでしょうか。
下田「Air1からはキヤノン用ニコン用といったマウントに関係なくDi700Aを制御可能なので、友達と持ち寄って多灯をしてしまうということもできます」
國頭「メインとサブでメーカーが異なる人が増えているんです。そうすると、メインで一式揃えたあとに、サブでも一式揃えるのはムダが多い。そこもどうにかしたかったので、電波式を選んだともいえます」
CP+ 2015のニッシンブースにおいて、Di700AとAir1を触ってきたが、同イベントではスマホもあれば無線LANアクセスポイントも多々の環境下で、問題なく発光を確認できたため、ほとんどのシーンでエラーを心配する必要はないだろう。
國頭「さきほどからインタビュー風景をAir1をα99にセットして撮影されていますが、動作は大丈夫ですか?」
—— すごくGoodです。ダイヤル変更するだけで済むのでフットワークが必要なシーンでも耐えますね。マニュアル発光だと調光は1段と大雑把※ですが、カメラ側で細かくISOを変更して対応できますし。
※このときはキヤノン版のAir1をα99に接続していたため、TTLは使用できない状態
憬-Kay-「TTL調光は1/2段、マニュアル発光時は1段刻みなのは理由があるんですか? だいぶ大雑把ですよね」
下田「慣れてる方はマニュアルでやっちゃうんですけど、慣れてない人はやっぱりTTLだと思うんです。それで細かく調光できるといっても余計混乱するんじゃあないかといった理由からです」
國頭「もちろん、価格的な理由もありますよ(笑)」
—— 照射角が変更できるだけでも十分な気もしますね。
憬-Kay-「24mm〜200mmまでできるから、相当遊べるよね。200mmのときはグリッドみたいになるし。GN54でしょ? 欲しいなぁ〜。取材用にほしいでしょ?(ずーっと遊んでいる憬-Kay-先生)」
—— すごく(笑)。インタビューもそうですが、軽いスタンドにマウントしてコンパニオン撮影とかも楽じゃあないですか。あと、会議室で物撮りするときにもいいですね。モノブロだとかなんやらもっていくの面倒ですし。
憬-Kay-「2灯+Air1のセットでも売れるよね」
國頭「そうですね。2灯あれば、相当遊べると思います」
下田「そういったライティングの楽しさを知れるのがDi700AとAir1です。すっかり遊んでいるので、十分伝わっていると思いますが(笑)」
メーカー対応はどう?
—— 機能的な面で気になったのですが、ハイスピードシンクロ(FP発光)と後幕シンクロも対応とありますね。
下田「価格とのトレードオフということで機能はかなり削っているんですが、そこは残しました。また後幕シンクロはキヤノン用としては、ほとんどないので魅力的な部分ともいえます」
國頭「最近入った人たちからすると、ハイスピードシンクロは当たり前なんですね。ずーっとハイスピードシンクロにしている人もいるほどです。常にハイスピードシンクロで、逆になんでできないのかっていう質問もあるくらいで」
下田「キヤノンはほとんどのボディでハイスピードシンクロに対応していますが、ニコンはローエンドだと非対応ですね。そのほかのメーカーさんもだいたい対応しています」
國頭「Di700Aだと1/8000までいけますね。なので、屋外でF1.8で撮ろうと思えばいけちゃいますね。だいぶ暗くはなりますが」
下田「光量が足りないとおもったら、Di700Aをふたつ並べてハイスピードシンクロさせるといったこともできます。これだけでもだいぶ表現の幅が広がりますよね」
—憬-Kay-「現場だとあまり使わないから、目から鱗ですよ。レンズシャッターしなくてもいいし」
—— TTLはAir1さえ、取り付けるボディのメーカー用であればOKということでしょうか。
下田「はい、その通りです。Air1を単品で発売する予定もあるので、複数のメーカーのカメラを使っていたとしても最小限のコストで済みます」
—— そういえば、TTLのアルゴリズムなどは独自解析なんでしょうか。たしか開示しているメーカーはなかったと記憶しています。
下田「そうですね。まったく開示されていないので、手探りでやっています。ライセンスを結んでの開示もないですね」
憬-Kay-「4月に発売されたらニコン用を買っておいて、あとからソニー用のAir1を買えばいいから、もう買う気満々でしょ?」
—— 発売日に買ってそうです(笑)。ただ前にキヤノン用のストロボで遊んでいたとき、α7では発光したけど、α7Ⅱでは発光しなかったケースがあったので、そこだけ心配ですね。
國頭 機種ごとの細かいところがあるので、無難にいくのであればソニー用の発売を待ってもらうのがいいですね。
—憬-Kay-「ズームを設定するとTTLの項目に戻るのは仕様なんですかね?」
下田「TTLオート前提なので、そうしています。マニュアル前提だと逆に邪魔だとは思うのですが、コンセプトからそうしています」