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オールフラッシュを含めたSANストレージのラインナップを拡充

ネットアップ、速いも大容量も満たす「EF/Eシリーズ」の新機種投入

2015年01月29日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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1月28日、ネットアップは年次のプライベートイベント「NetApp Innovation 2015」にあわせてSANストレージ「EF/Eシリーズ」の新製品を投入した。新製品に関しては米ネットアップのフラッシュ製品担当バイス プレジデントであるタイ・マッコーニー氏が解説した。

データ転送時間を大幅に短縮するオールフラッシュ

 ネットアップのEF/Eシリーズは主力製品のユニファイドストレージ「FASシリーズ」と異なるSAN専用ストレージのラインナップ。今回発表されたのは「EF560オールフラッシュアレイ」と「E5600ハイブリッドアレイ」の2機種で、両者ともインテルのマルチコアCPUの採用で高いパフォーマンスを実現するという。

米ネットアップのフラッシュ製品担当バイス プレジデント タイ・マッコーニー氏

 IOPSで65万、800マイクロ秒という低レイテンシを実現するEF560オールフラッシュアレイは「きわめてハイパフォーマンスなデータベース向け」に提供されるモデル。2U筐体に24台のSSDを搭載でき、4ユニットで最大120ドライブ(192TB)まで拡張できる。

 EFシリーズに関しては、不動産物件のリスク管理サービスを提供するRPdataの事例を紹介。EFシリーズの導入により、データの転送時間やレポート作成を高速化したほか、取引銀行への物件評価レポートの提出頻度を4倍に向上させたという。また、日本でも東映アニメーションがアニメ作品の紹介やECサイトのEF550を採用しており、Webサイトの表示を従来のディスクストレージに比べ、4倍高速化したという。

 パフォーマンスを重視したEF560に対して、E5600アレイは容量を重視したモデルで、SSDのみならずHDDの両者を搭載できる。データウェアハウスや電子メール、バックアップなどの用途を想定している。

マルチコアCPUに最適なOSのバージョンアップ

 両モデルともOSとして最新の「NetApp SANtricity 8.2」を搭載。マルチコアの利用効率を上げ、パフォーマンスの向上を実現した。「EF550であればOSを8.2にアップグレードするだけで、速度も25%アップする。既存の投資を守りながら、パフォーマンスを確保できる」(タイ氏)。また、RAS(信頼性、可用性、サービス継続性)の向上により、99.9999%の可用性を確保。12Gbps SASと56Gbps InfiniBandなどの高速なホストインターフェイスにも対応する。

 高度なデータ管理を実現するDataONTAPを搭載したFASに対して、E/EFシリーズは高いパフォーマンスを実現するSANストレージとして設計されている。そして、これとは別に新ソフトウェアMars OSを搭載したFlashRayの準備も進んでいる。これに関してタイ氏は「アプリケーションを最大限に活かすE/EFシリーズ、オンプレミスとクラウドの間を自由にデータを動かせるFAS。最新のフラッシュを活かすために、インラインで重複排除できるFlashRay/MarsOSが存在する」とポートフォリオについて説明した。

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