ビジネス用途でPCを選ぶ時、軽さや薄さを重視する人は多い。外出や会議など、PCを持ち運ぶ機会が多ければ多いほど、その取り回しの良さが大きなメリットになるからだ。結果的に、モバイルノートやウルトラブック、タブレットPCなどが主な選択肢にのぼってくる。
ただし、多くの薄型軽量PCは拡張性に乏しい。薄さ・軽さを追求していく過程で、有線LANポートやVGA端子など、搭載にある程度の幅が必要な外部出力端子は犠牲にせざるを得ない場合があるのだ。オフィスではディスプレーで作業をしたい、有線LAN接続したいという人も少なくないため、そういった場合はUSBハブやアダプターを何個も接続し、結果的に机の上が配線と機材でゴチャゴチャ……なんてシチュエーションを見たことがある人は少なくないはずだ。
モバイルPCやタブレットをもっとスマートに拡張したい……そんな人の悩みに応えてくれるのが、PC周辺機器ブランドのj5createが販売する「JUD480 Boomerang Station」(以下、JUD480)。PC/タブレットと接続し、なんと最大9ポートもの拡張が可能になるドッキングステーションだ!
独特の形状で、スマートにPCを拡張
ブーメランのように湾曲した形状が目を惹くJUD480は、PC/タブレットにドライバーソフトをインストールし、USBケーブルで接続して利用する。OSはWindows XP以降、Mac OS X 10.6以降に対応。また、本体上部には滑り止めのゴムが付いており、PCを上に乗せれば、角度をつけてPCのキーボードを利用できる。独特の形にもちゃんと意味があるのだ。
拡張可能なポートは全部で9つで、1台でディスプレー、HDD、DVD・BDドライブ、スピーカー、マイクなどの周辺機器を増設可能だ。あらゆる接続をドッキングステーションに集約できるため、外出の際にもケーブルを1本外すだけで手間なくPCを持ち出せる。
USB 3.0ポートを4つ搭載し、うち2ポートは2A出力の充電機能を備えているため、スマホやタブレットの急速充電が可能だ。映像出力ポートはHDMIとVGAの2種類で、最大2048×1152ドット解像度の表示に対応している。接続したディスプレーは、サブ画面として活用できる拡張表示モード、PCの画面と同じ画面を表示するミラー表示モードなどで利用できる。オフィスではディスプレー画面で作業をしたいという人のほか、PC画面とディスプレーを並べてデュアルディスプレー構成にしたり、プレゼンなどでプロジェクターとPCを接続したい場合にも活用できるだろう。
有線LAN端子はギガビットイーサネットに対応し、高速通信を実現。マイク入力、ヘッドフォン出力端子もコンボジャックではなく、それぞれ搭載している。
面倒な接続作業とはサヨナラ!
JUD480を実際に会社のデスクで利用してみて感じた最大のメリットは、やはり手間のかからなさだ。オフィスへ来て鞄からPCを取り出し、USBハブやらLANアダプターやらグラフィックアダプターをいちいち接続し、会議や外出のたびに取り外し、また帰って来て接続……なんてことをしていると、煩わしいし、デスクの上がケーブルだらけで使っているうちにどんどん散らかってくる。
ところが、JUD480にHDMIケーブルやUSB、LANケーブルなどを付けっぱなしにしておけば、PCと接続するUSBケーブル1本の抜き差しだけで全ての接続が完了してしまう。これだけポートが充実しているので、「この機材とPCを繋ぎたいけどポートがない」「そもそもポートが足りない」なんてこともまず起こらない。接続したケーブルもほとんどはPCの背後に隠れるため、デスクをスマートに使えるだろう。WindowsでもMacでも利用できる汎用性の高さもポイントだ。
多すぎる拡張用の機材の管理に困っているという人はもちろん、USB拡張ハブやLANアダプターを探している人にも特にオススメしたい。