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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第382回

約400年前の門を行く……信州小諸の猫

2014年11月21日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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目を離したスキに猫が入れ替わりの術!?

 ハチワレ白黒猫は日が当たってぽかぽかする石段の上で落ち着いた模様。となると気になるのは先ほど遠くに見えたチャトラっぽい猫だ。

 さてどうしたかなと門をくぐって先ほど見かけた場所へ歩いて行ってみると、まだいました。

 でも、とても警戒心が強い猫なので近寄れず、ちょっと離れたところから声をかけてこっちむいたところを1枚。

 見るからに警戒してるのがわかります。これ以上近づいたら逃げられそう。

 ちなみに、地面すれすれから撮ってるけど、しゃがんだり這いつくばったわけではなく、猫がいる場所が1.2メートルばかり高くなってるのだった。でこちらは一段低い道路から撮ってるのである。

ちょっと遠くにいたチャトラ猫。警戒心が強く、ちょっとでも私が動くとピクッと反応するので、刺激しないよう離れて1枚。こちらも美猫でした(2014年11月 ニコン D600)

ちょっと遠くにいたチャトラ猫。警戒心が強く、ちょっとでも私が動くとピクッと反応するので、刺激しないよう離れて1枚。こちらも美猫でした(2014年11月 ニコン D600)

 この猫は遊んでくれそうにないので余計な刺激をしないことにして、ふたたび、さっきのハチワレ猫はいるかな、と再び門をくぐる。

 石段の上を見ると、いたいた。待ってくれてありがとう、ハチワレ猫さん。

 再度カメラを向けて、今度は全体がわかるよう広角で撮影。日が傾いて赤くなってきております。秋の午後は赤いのだ。

 で、だな、よく見ると……あれ? さっきの猫と違う。

 さっきは白黒のハチワレだったのに、今度はトラがまじってるじゃないか。

さっきのハチワレ猫だと思ったら(実はそう思い込んでた)、よく見るとハチワレのキジトラ。顔も全然違うのであった。ちょっとびっくり(2014年11月 ニコン D600)

さっきのハチワレ猫だと思ったら(実はそう思い込んでた)、よく見るとハチワレのキジトラ。顔も全然違うのであった。ちょっとびっくり(2014年11月 ニコン D600)

 いやあびっくりした。写真のタイムスタンプによると、さっき白黒のハチワレを撮ってから3分しか経ってないのだ。その短時間で別の猫に入れ替わってるとは思いもしませんでしたよ。

 入れ替わりの術を使ったに違いない。

 ちなみに白黒ハチワレの姿形はどこにもなかったので、ハチワレが変身した、あるいは早着替えしたのではないかと思われます(いやそれはないってば)。

 この猫、そっと近づいても逃げる気配がない。レンズを向けたら「これなんだろう」と興味を持ってじっと見つめてくれたほど(前ページ冒頭写真)。

 近づいて指を差しだしたらくんくんと匂いを嗅いでくれた。

 ここ、日差しが当たって気持ちいい場所なので、しばし一緒に門番をする。

すぐ横にいる猫を撮るときは、モニターがチルトするミラーレス機が重宝する。けっこう無理な姿勢でも撮れるから。左手指を差しだしたらくんくんしてくれたので右手だけで撮影(2014年11月 オリンパス OM-D E-M1)

すぐ横にいる猫を撮るときは、モニターがチルトするミラーレス機が重宝する。けっこう無理な姿勢でも撮れるから。左手指を差しだしたらくんくんしてくれたので右手だけで撮影(2014年11月 オリンパス OM-D E-M1)

 それにしても、いつ入れ替わったんでしょうねえ。いやはやほんとにびっくりでした。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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