まだまだ伸び続けるレンズ交換式デジカメ市場
キヤノンマーケティングジャパンの川崎正己社長は、レンズ交換式カメラ市場が、今後、成長基調に転じると予測する。
川崎社長は、「2014年度は、消費増税前の駆け込み需要の反動もあり、197万台と、前年の233万台から大きく減少する。だが、2015年度以降は、再び需要が増加傾向に転じる予測している」とし、その理由を次のように語る。
「ひとつは、レンズ交換式カメラの世帯普及率は、2014年度で約20%。フィルム一眼レフカメラやビデオカメラの4割の普及率に比べると、乖離がある。実際に当社のレンズ交換式カメラの購入者を分析すると、6割以上が新規購入者となっており、4割まで普及することを考えると、まだまだ市場は拡大傾向にある」とする。
そして、2つめはレンズ交換式カメラが、購入意向が高い製品であるという点だ。
「デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラは、保有率よりも購入意向が高い製品であり、これはハイブリッドカーやタブレットと同じ傾向だといえる」とする。
さらに3つめには、コンパクトカメラユーザーの56%、スマートフォンユーザーの60%が、レンズ交換式カメラへステップアップしたいという購入意向があることが調査でわかっている点だ。
「コンパクトカメラでは、高級コンパクトユーザーでは87%のユーザー、ミドルクラスでは89%のユーザーがレンズ交換式カメラに対する購入意向がある。一方で、スマートフォンユーザーも購入に高い関心がある。スマートフォンの増加は、レンズ交換式カメラ市場の活性化につながる。我々にとってはビジネスチャンスになる」と語る。
EOS 7D MarkIIでは、ユニークなマーケティング活動にも乗り出す。
この連載の記事
-
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? -
第583回
ビジネス
エコ投資に取り組むエプソン、見方によっては10年で1兆円の投資も -
第582回
ビジネス
パナソニックコネクトの現在地点、柱に据えるBlue Yonder、ロボットとは? -
第581回
ビジネス
スタートして半年の日本NCRコマース、軸はAIとプラットフォームの2つ -
第580回
ビジネス
コンカーの第2章は始まるのか、SAPの生成AIを使って効率的な経費精算を -
第579回
ビジネス
AIの筋トレはいまから始めるべし、マイクロソフト津坂社長がCopilotの議論から得たもの -
第578回
ビジネス
大赤字からの再起はかるバルミューダ、その足掛かりは? -
第577回
ビジネス
日本の強さは量子力学におけるトンネル効果があるため、量子と出会い、広げよう - この連載の一覧へ