このページの本文へ

3D小説の3つの「どえらい」をまとめてみた

小説と現実が交錯する新体験! 3D小説「bell」に今すぐ参加すべし

2014年08月23日 17時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

【どえらい2】物語が現実に飛び出してくる

 さらに小説の登場人物がリアルに飛び出してくるのもユニークだ。7月27日、久瀬に情報を提供するために、ソルたちが東京の中華料理店で得た情報をもとに、大阪のとあるマンションに集結して家探しするというイベントがあった。



 もちろんソルたちといっても、ネットで3D小説に参加しているというつながりがあるだけで、ほとんどの人が初対面だ。にもかかわらずみんなが協力し、さらに部屋を生中継しているニコ生のコメントを参考にしながら、王将の置物に隠された鍵や機密文書など、次々と新しいアイテムを見つけていく。

 部屋に入って30分ほど経過した時点で、突然、玄関のチャイムが鳴った。家捜し組が気になって玄関に行くと、「雪」と書かれた名刺が3枚落ちていた。現地にいた女性のソルがカードを置いていった人物を追う一方で、メールアドレスを生放送の画面にさらすと、ネットで見ているソルがすぐに連絡を取る。急速に提示される謎に、全員が緊張する中、さらに現地にあったはずの重要な携帯電話がなくなってしまい……。

 とまどう現地班。そういえば先ほどカードの主を追っていったソルが帰ってこない。あれっ、もしかして彼女が携帯電話を盗でいった!? 現地もネットも騒然としたところで生放送がいきなり終了。次の小説が投稿されて、登場人物の宮野が「どっかのアパートに忍び込んで、スマホとミュージックプレイヤーを借りてきたのよ。こっそりと」と話す様子が描写されている。

 件の女性は、最初にみんなで挨拶を交わした際に、一人だけTwitterのアカウントを明かさなかったとか。この事件はソルたちに衝撃を与えて、以降、リアルで顔を合わせるときには本人確認が厳しくなったとか、ならないとか。

 8月2日には、小説に出てくる団体「聖夜協会」の食事風景をニコ生で中継。ソルの中の一人が、協会の新人「ドイル」に扮して現地に潜入し、メリーや太宰、レンブラントといった登場人物と食事しながら情報を引き出すというイベントが行われた。画面に顔が映し出されず、ろうそくの明かりだけというめちゃくちゃ怪しい雰囲気の中にソルが到着すると、生放送の画面に自然と応援コメントが流れていた。


 要するに、現実世界を舞台にした謎解き「ARG」(現実代替ゲーム)なのだが、そこに現実が仮想に入り込む小説をミックスし、日常と平行して1ヵ月間リアルタイムに進行してきているので、体験としてはかなり新しい。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ