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3D小説の3つの「どえらい」をまとめてみた

小説と現実が交錯する新体験! 3D小説「bell」に今すぐ参加すべし

2014年08月23日 17時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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3D小説「bell」。左が主人公の久瀬、右がヒロインの佐倉

 3D小説の「bell」をご存じだろうか? これはKADOKAWAの富士見書房ブランドカンパニー、ドワンゴ、グループエス・エヌ・イーの3社が組んで今年7月25日にスタートし、今まさに進行している企画のこと。ものすごくざっくりいうと、ここ1ヵ月ほど続いている読者参加型の小説なのだが、そのユニークさで一部で注目を集めて、貴重な夏を捧げる若者が次々現われているとのこと。

 実はこの3D小説が、8月24日にひとつの区切りを迎えるとの情報をキャッチしたため、今からでもその面白さをぜひわかってぜひ追いついてほしい筆を取ったのが今回の記事になる。一体、なにがスゴいのか、3つのDOERAI(=3D)ポイントをまとめていこう。


【どえらい1】物語の中に入れる

 bellのストーリーは、現実世界と同じ時間枠で進んでいく。初日となる7月24日は、14時に1本目が公開され、最後の21時45分まで14回投稿とものすごく速いペースだ。すでに用意された物語を一気に突き進むのではなく、まるで友達がさっきあったことを随時書いていくSNSやブログを読む感覚になる。

 そこに読者たちが「ソル」として行動すると、物語の悪いフラグを回避できるという要素が加わることで、リアルタイム感がぐいぐいアップしている。先の24日の例でいえば、主人公である久瀬太一は交通事故にあう夢を見てしまう。記事には「まず窓の外にみえたのは、大型の電器店だった。バスはその前を通過する。続いて、奇妙な丸い物体がみえた。みっつの音叉が重なる、見覚えのある楽器メーカーのロゴがショウアップされている。その光が交差点を照らす。道路の向こうには、巨大な、だから平べったくみえる建造物の影があった」と場所が書かれており、写真も添えられている。

添えられていた写真。千葉の某スタジアム利用している人ならおなじみの風景かも?

 夢の中で「今の路線ならそうなる(筆者註:バッドエンドに向かってしまう)。でもソルだけが、それを変えられる」と告げられる久瀬。5分後、目を覚ました次の記事が公開されると、Twitterで「#3D小説」のハッシュタグをつけて感想を言っていた人の中に、公式サイトの右上に「電波あり」アイコンが付いていて、「少年(ベルくん)」という公式のTwitterアカウントを通じて、久瀬に連絡が取れるんじゃないかと気づく人が現れる。そしてほかの読者が「少年,すまないが『主人公』に『われわれはソルです.あなたは今どこにいますか? 状況を教えてください』とメールしてもらえないか?」と@を飛ばすと、実際に久瀬から来たという「オレは今、千葉の「動物公園駅」ってとこの近くにいる。 説明が難しいが、これから知人と乗る車が事故に遭うもしれない。でも、運転手を説得するのが困難だ」という返事がつぶやかれる

 その15分後、24時20分の投稿では、久瀬が「われわれはソルです.あなたは今どこにいますか? 状況を教えてください」と連絡を受け取って、返事を返したという内容が公開される。24時35分では読者の指示に従って、寝ているドライバーのアラームをオフにして時間をかせぎ、24時55分には、カーナビのルート変更できないかという問いかけに「残念だが、この車にカーナビはついていない。とはいえ、ルートを変える、というのは正しい方法のように思えた」と答える。

 その裏では、「#3D小説」のハッシュタグを付けて、Twitter上で事故の場所の特定が行われていた。謎まとめにもあるように、「国道16号に赤い看板、Ks電気があるけど」という発言のあとに、「球体分かった! 多分ここだ!! globo.sc 」という情報提供があり、「グーグルのストリートビューで見ると、球体の向かいにケーズデンキがある。ここで確定かな?」と瞬く間に正解が導きだされる。

 そして25時5分の記事では、久瀬がメールを受け取ることでスマホでその場所を検索し、見事交通事故を回避する様子が描かれる。

 小説というとどこか別の世界を俯瞰してみることになるが、3D小説は自分が参加してストーリーを左右できて、さらに文中にまで登場するという点で大きく異なる。今ログを見返しても、ユーザーが久瀬に連絡が取れることに気づいてやり取りを始めるあたりは、読んでいてかなりゾクゾクする。


 登場人物との連絡手段は、Twitterや電話、メールなど。このボカロ曲は、ヒロインの佐倉とコメントでやり取りできるという仕掛けで用意されたもの。

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