音楽・映画・スポーツなど、コンテンツにあわせてサラウンドが楽しめる
会場にはAudio Engineを搭載したVALUESTAR N、LaVie Sが設置されていて、実際にサラウンドを体験できた。
VALUESTAR Nのスピーカーは本体ディスプレー下部に配置されており、Audio Engineをオフにした状態ではスピーカーの位置がはっきりと認識できる。PCの前に座った状態で、やや下から音声が聴こえてくるようなイメージだろうか。
それがAudio Engineをオンにした途端、音が一気に立体的になり、厚みが増す。ステレオスピーカーでこれほどの音なのかと驚くほどだ。石田氏は「できればライブコンテンツで聴いていただくのがオススメ」と語る。「目指すところは『長時間聴いていても疲れない音』。いくらでもエフェクトを強くかけることはできるが、耳が疲れてしまう。効果はユーザーでも多少調整できるが、あくまでナチュラルを志向している」とした。
Audio Engineは「Music」「TV」「Cinema」「Sports」「Live」という5つのモードを備えている。コンテンツごとに効果を最適化しており、例えばSportsモードではナレーションの声を分離して、普通のサラウンド機能にありがちな「ナレーションにも効果がかかって逆に不明瞭に聞こえる」状態を避けているという。音量差の補正も動画コンテンツで実演されたが、オフ状態でボリュームの低かった音を引き上げる形でかなりフラットに補正していた。
石井氏は「いちばん大きいのは、今まで半導体のLSIチップでしか実装していなかったDSP機能をWindowsに対応したソフトウェアに落とし込んだこと。ドライバーとの連携だけでここまでのものを作り込んだというのが、新しい試みと言える」とコメントした。
新井氏は「Audio Engineの音作りはヤマハが提唱する『ナチュラルサウンド』の概念がベースになっている。聴き疲れしない、自然である、やりすぎない、という音。そのあたりは『ピュアサウンド』を提唱するNECPCさんとも意見が合うところだ」と語った。
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