ゲストOSをインストロールするための
仮想マシンイメージを作成する
仮想マシンを利用できるようにするには、仮想マシン設定ファイルと仮想HDDを作成する必要がある。これは、Hyper-V仮想マシンマネージャの右側の領域で「新規」を選択して「仮想マシン」を選択する。これにより仮想マシンの新規作成ウィザードが起動して、必要事項を入力していくことで仮想マシンが作られる。
ウィザードは8画面あるが、実際に設定するのは6画面のみだ。まず2ページ目では、仮想マシンの「名前」と「格納場所」を指定する。名前は複数の仮想マシンを区別するものなので、インストールするOSなどを考慮して付ける。格納場所は、どこでもいいが、デフォルトは、隠しフォルダになっている「C:\ProgramData」の下になる。わかりやすくするならルートディレクトリに「VM」フォルダなどを作るといいだろう。
3ページ目は、仮想マシンの「世代」だが、仕様といったほうがわかりやすいだろう。Windows 8以降の64bit Windowsをインストールするなら「第2世代」を選び、それ以外(非Windowsも含む)をインストールするなら「第1世代」を選択する。この設定だけは、あとから変更できないので注意が必要。
この次はメモリの設定だ。起動メモリには、OSが要求するメモリ量以上の値を設定する。このとき「この仮想マシンに動的メモリを使用します」をオンにすると、実際に必要とされるメモリ(最低512メガバイト以上)を動的に割り当てるようになる。
つまり、この設定はメモリの少ないマシンではオンにしておくといいだろう。この項目をオンにしなかった場合、「起動メモリ」で指定したメモリ量が自動的に確保されて仮想マシンの状態にかかわらず、指定した量が割り当てられたままになるためだ。
5ページ目は、ネットワークの設定で、あらかじめ作成しておいた「外部・仮想スイッチ」を指定する。
その次は、仮想HDDの設定だ。「仮想ハードディスクを作成する」がオンの状態で、ファイル名とフォルダおよび、最大容量を指定する。できれば英数(半角)で指定したほうがいい。Hyper-V自体では問題がなくとも、ファイルを扱う場合に問題がでる可能性があるからだ。
サイズは空き容量以下なら問題ないが、ホスト側での利用や他の仮想マシンで使うことを考慮したほうがいい。また、どのOSでもインストールに必要な最小空き容量があるので、それ以上の容量を指定する。Windows 8.1ならば最低32GBを指定する必要がある。
最後は、インストールオプションで、OSのインストール方法を指定する。インストールディスクのISOファイルを使うのが一番簡単だ。「ブートCD/DVD-ROMからオペレーティングシステムをインストールする」を選択して、「イメージファイル」でISOファイルまたは物理CD/DVDドライブで物理メディアを入れたドライブを指定する。
こうしておくと次回仮想マシンを起動したときにインストールが開始される。ただし、このときのインストールメディアやISOファイルはブート可能な形式になっている必要がある。Vista以後のWindowsのインストールディスクは、ブート可能になっているので問題はないと思われるが、非Windowsのオペレーティングシステムをインストールする場合には注意が必要だ。
これでOSをインストールする準備ができた。インストール作業自体は仮想マシンでも実環境の場合と同じだ。Hyper-V仮想マシンマネージャの中央で作成された仮想マシンを選択し、右側の領域で「接続」をクリックする。すると、仮想マシンのウィンドウが開くので、ツールバーにある「起動」で仮想マシンの実行を開始する。
これで仮想マシンが起動し、インストールメディアの読み込みが始まってゲストOSのインストールが行われる。Windowsであれば、対象ハードウェアが自動判定されて、必要なドライバ類が自動的に組み込まれる。
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