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演奏しない衝撃体験、3Dシンセ「KORG DSN-12」って何だ?

2014年06月25日 17時00分更新

文● 四本淑三

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演奏する必要も聴かせる必要もないシンセ

 DSN-12を操作していると、以前の取材で、電子楽器の神様である三枝文夫さんのお話を思い出します(関連記事)。これはつまるところ「ジャンル分けしてわかった気になる」ことのできないソフトかもしれません。

 でも3D表示の可能な3DSを所持し、若干でもアナログ・シンセの操作を心得ている人なら、必ずわかるでしょう。しかし、その体験は、画像、動画、何を持ってしても伝えられない。

 ゆえに、インターネットにおけるソーシャルメディア全盛の時代に、このその体験をシェアする方法がありません※2。しかし、そこに新しい可能性があるのではと思うわけです。

 DSN-12の体験は、演奏をする必要もなければ、聴かせる必要もない、そんな新しい音との関係を想起させます。それは物理世界の成り立ちを覗き見ている感覚であり、ロジカルな世界とダイレクトにシンクロする快感であります。

 そうした事柄は我々の世界を構成している土台なのですから、個別の特殊な事象として「シェア」なんかしなくてもいいわけです。「シェア」という言葉が「ハンド・イン・ハンド」と同じようにダサく感じられる日も遠くはないかもしれません。

 話がだんだんヤバい方向になってきました。しかし、もはや時間切れのため、この方向で話をまとめざるを得ません。

 KORG DSN-12開発チームの佐野電磁さん、プロキオン・スタジオの鈴木秀典さん、コルグの阪上大地さん、福田大徳さん、金森与明さんのお話をうかがうことができましたので、近日中にその内容をお届けできるはずです。ぜひお楽しみに。

※2 インターネットを介した音色やソングデータの交換はできませんが、ローカル通信によるユーザー間でのデータの交換はサポートしています。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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