次世代ARROWSに搭載、ハード一体だから実現できた最強コラボ
スマホ最高峰日本語入力をうたう「Super ATOK ULTIAS」、その実力は?
2014年05月02日 17時00分更新
従来のATOKとARROWSのATOKは何が違うか
富士通モバイルフォン事業本部 執行役員の高田克美氏は、スマホ時代が到来することでテキストコミュニケーションの重要性がより高まってきた点を指摘。
従来型の携帯電話を活用しているユーザーと比較した場合、音声通話を毎日使う割合は25%(非スマホ)と21%(スマホ)でほぼ同じだが、メール・LINEなどのテキストメッセージを毎日使う割合は33%(非スマホ)と57%(スマホ)と大きく伸びている(富士通の独自調査)。これを反映し、スマホの機能改善に求める要素として、電池の持ちやすさに続いて文字入力のしやすさが2位になっているとした。
ARROWSのヒューマンセントリックエンジンでは、これまでもタッチパネルを使いやすくするために、タッチしたい場所を推測して補正する「おまかせタッチ」や、スマホを握る手や画面の指がかりで誤動作しない「うっかりタッチサポート」、触れると押すの違いを押し感と視覚で示す「らくらくタッチパネル」といった技術を入れている。ARROWSシリーズの新端末ではこの考え方をさらに進める形だ。
開発に当たっては:
- 変換的中率の向上(思った候補が出る、打ち間違いも補正)
- 入力ミスゼロ(打ち間違いを減らす)
- 編集のしやすさ(範囲指定や文字削除などを確実に)
という3つの柱で日本語入力環境を改善し、「単に適切な変換候補が出る」というだけでなく、誤タッチや誤入力のしにくさ、入力した後の修正や編集を含めたトータルとして快適な日本語入力環境を作るという点がコンセプトだ。これにはソフトだけではなく、ハード面での改善も必要。富士通では検出精度の高いタッチパネルの開発というハード面での技術に加え、豊富なバリエーションが選べるソフトキーボードのレイアウト、あるいは編集時のカーソル移動がしやすいUIの提供などでATOKとコラボしている。
Super ATOK ULTIASは富士通製端末のみへの提供となるが、これは単にアプリを置き換えればいいというだけではなく、ハードウェアおよびUIを含めた一連の環境を整えなければ、本当に使いやすい日本語環境はできない、という考え方の表れだろう。