手軽で高音質を目指せ!
USB DACを使った構成
もっともスタンダードな環境は、USB DACを使った構成だ。ハイレゾ対応の製品が多く、種類も豊富。高品質のDACでも5万円以下で手に入れられ、気軽にPCオーディオを堪能できる。USB DACを使うなら、ハイレゾだけでなくDSD対応も視野に入れた製品選びがおすすめだ。
ただ、前回も紹介したとおり、DSD対応の製品を選ぶ際にはPCの対応状況をチェックしておこう。たとえばコルグ「DS-DAC-100」は、最新のMacに対応していないといった制約もある。
もっとも、ソニーの「UDA-1」は4月8日にMac対応ドライバーの配信を開始するなど、状況は日々変化している。思わず購入してしまった場合でもドライバー次第で今後活かせる可能性もある。
DSD再生が可能な定番DAC! コルグ「DS-DAC-100」
DSDのネイティブ再生が可能なUSB DAC。Win/Macに対応する再生ソフト「AudioGate 3」が無償で提供される。PCMサンプリング周波数は192kHz/24bitまで。実売価格は5万円前後。
PCからの流入ノイズを徹底的に防ぐ!
デノン「DA-300USB」
USB DACとしてもヘッドフォンアンプとしても使えるデノン「DA-300USB」。PCから流入する微弱なノイズを抑えるデジタル・アイソレーターを用いて質の高い音を出力する。192kHz/24bitの音源に対応し、DSDネイティブ再生も可能だ。実売価格は5万円前後。
MacでのDSDネイティブ再生にも対応するソニー「UDA-1」
192kHz/32bit音源の再生が可能なUSB DAC。最新のMac用ドライバーと再生ソフト(Hi-Res Audio Player)をインストールすることで、MacからのDSDネイティブ再生が可能だ。もちろんPCでのハイレゾ/DSD再生も可能なほか、ウォークマンやUSBメモリー内の音源も再生できるUSB端子を備える。実売り価格は4万5000円前後。
PCが接続できるミニコンポも!
ミニコンポにもUSB端子が付いている機種が増えている。多くはUSBストレージの音楽を再生する目的で搭載されているが、一部の製品ではUSB DACとしての利用ができるようにもなっているので、PCやMacを直接つないで音楽を聴くことも可能だ。
設置時の配線の手間はかかるが、スピーカーが付属しているものも多く、ほかの機材を追加購入することなく音楽を聴けるというメリットもある。
ミニコンポは一般的に広く定着しているジャンルでもあるため、USB DAC単体の製品に比べて扱っているショップも多く、入手しやすいというのもポイントだ。数は少ないがハイレゾにも対応している機種もある。
PCやスマホなどマルチなデバイスに対応!
ソニー「MAP-S1」
ソニーが4月19日に発売を予定している“マルチオーディオプレーヤー”。CDドライブやラジオチューナーを内蔵するほか、PCとの接続が可能なUSB端子や無線LANといったインターフェースを備える。無線LANではAirPlayやDLNAでの再生ができる。対応する音源は192kHz/24bitで、DSD音源にも対応する。スピーカーは別途必要で、予想実売価格は7万円前後だ。
radiko.jpも再生できるPC対応コンポ
オンキヨー「CR-N755」
radiko.jpの再生も可能なネットワーク対応CDコンポ。有線LANによるDLAN再生が可能だ(無線LANはオプションのUSBアダプターで対応)。USB端子も搭載するが、USB DAC機能は非搭載。192kHz/24bitのハイレゾ音源やDSDの再生に対応する。スピーカーは別売で、実売価格は3万5000円前後。
DLNAとAirPlayに対応! PC連携可能なミニコンポ
パナソニック「SC-PMX9」
無線LANおよびBluetoothの無線接続に対応したCD内蔵コンポ。DLNAに対応し、FLAC/WAVのハイレゾ音源を有線LANや無線LAN経由で再生できる。USB DAC機能は搭載しておらず、DSD再生も非対応。本機は3ウェイスピーカーが1セット同梱されており、実売価格は5万2000円前後。なお、高音質パーツを採用した「SC-PMX9LTD」(実売価格9万3000円前後)も台数限定で販売されている。
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