もはや超重要ライフラインの通信網を構築する!
そして、ステージ3は避難所への通信確保。移動基地局車、交通孤立エリア内の避難所には自衛隊ヘリを使って可搬型衛星機器を運搬し、特設公衆電話の設置や携帯電話のエリア化、Wi-Fi環境を構築する。ステージ4は総合的な通信ライフラインの復旧作業にあたり、固定回線および携帯電話基地局の応急的な復旧作業にあたる事となっていた。
今回の災害対策訓練は2007年より継続的に行なわれてきたものだが、2011年3月11日の東日本大震災以降、いかに迅速に被災地域へ機材を輸送できるかに重点が置かれた内容へとシフトしている。今回の訓練では、各担当者間における連携に課題が残されており、今後も相互コミュニケーションを一層強化していくことが確認された。
災害時における救命活動のタイムリミットは72時間といわれる。迅速かつ効率的に救助活動を行なうには、それをバックアップする通信手段をいかに確保できるかがひとつのポイントになる。今後予想される大規模災害に立ち向かうため、通信各社や自衛隊の練度向上の努力に大いに期待したい。