ロレックス「DAYTONA」風だけど
ちょっと安っぽい「DIGITONA」
売り場では、本体のカラーが数色以上あったが、“お遊び系ウォッチ”として筆者が最終的に選んだのはかなり派手なイエローカラーだ。
パッと見は3針式アナログ腕時計のように見えるが、実際は、文字盤も、長短の針も、ブレスもすべてイエローのシリコンラバー上に線や文字だけで描かれた夜店の玩具風腕時計である。
オマージュなのかパクリなのかは定かではないが、デザインのベースウォッチとなったのは、まぎれもないロレックスのベストセラークロノグラフ腕時計「DAYTONA」(デイトナ)だ。
文字盤にはプラスティック製の風防も付いており、単に描かれた針だが、あたかも動きそうな雰囲気だ。この手のパクリ的オマージュは腕時計の世界では初めての試みかも知れないが、女性用バッグの世界では「バーキン・プリントバッグ」で、国内外を一世風靡した「BANANE TAIPEI」の二番煎じだ。
DIGITONAは、本体デザインをロレックスからのオマージュ、商品企画メソッドをBANANEから拝借し、異なる産業製品にアプライした21世紀的ハイブリッドビジネスモデルだ。
あるいは、有名なジェームズ・W・ヤングの言葉である「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」という名台詞を踏襲しただけなのかもしれない。
背面に位置する腕時計の裏ブタにはDIGITONAの発売元である「MMtime」のロゴマークが刻印されているが、これもどことなく世界最大のハンバーガー会社に見えてしまうのは筆者の錯覚かもしれない。
シリコンラバー製の本体一体型のベルトは極めてソフトでフレキシブル、腕に装着した感じも極めて快適だ。そして、このなんちゃってアナログ腕時計であるDIGITONAの最大のウリは、名前の通りの怪しげな現在時刻表示機構だ。
針とは関係なく表示される現在時刻
腕時計のパンフレットの表紙のモデル腕時計のように、24時間365日、いつも10時8分を指し示すアナログのなんちゃって印刷針とはまったく関係なく、現在時刻を知りたい時は、右側に3つ並んだボタンの一番上を軽く押せばいい。
薄いシリコンラバー製の文字盤を透過して赤いLED表示のデジタル表示時刻がくっきりと浮かび上がってくる。現在時刻が表示されている間に、再度同じボタンをもう一度押せば、今度は月日表示となる。
時刻やカレンダーの調整、24/12時間表示の切替は、一番下のボタンを押すことで設定モードとなる。
すでに過去に登場したさまざまな商品を見る限り、DIGITONAにはユニークな新しい発想は少ない。造形の外観上多少の精密感はあっても、夜店で買った玩具腕時計のような“なんちゃってDAYTONA”イメージは抜け切れない。
大人センスの品のいいジョーク感を醸し出せるかどうかは、オーナー個人の力量によるところが大きいだろう。極めて軽薄感の漂う腕時計だが、考えようによっては極めて重い腕時計なのだ。
今回の衝動買い
アイテム:MMtime「DIGITONA」(イエロー)
価格:AGITOにて1万3650円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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