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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第33回

「シェアされるコンテンツ」の話がシェアされない理由…

2014年01月10日 09時00分更新

文● 前田知洋

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コンテンツ作りの王道は、人生や社会の中から、自分で見つけたルールを、自分なりに書く
でも、シェアされることは、友人と並んで街を歩くことと同じ

 シェアは、シェアをしてくれる人と街を並んで歩くようなもの。友人や知人にタイムラインでシェアされた記事が読まれたときに「えっ!?そんな趣味だったの?」とドン引きされるのではなく、「なるほど!」とか「ステキ!」と感じてもらえそうなコンテンツが理想です。

シェアされやすいポイント

○シェアしてくれる人のキャラや記事とバランス
 アクセス数を稼ぐノウハウやマネタイズ、楽してお金を儲けたい記事を投稿すれば、それが好きな人たちが集まる反面、大事なファンやクライアントを逃してしまうかもしれません。同じ意味で、あまりディープな趣味性について書けば、似たキャラが集まって来ます。執筆時に、どんなターゲット層を集客したいのか、シェアされたいのかを想定しておくとシェアの確率が上がります。洗練された人を集めたいなら、ジョークや面白動画の投稿は、ほどほどがいいでしょう(笑)。

○毎日の投稿に一貫性がある
 テーマだったり、プライベートや政治的なことに踏み込まない距離感のスタイルだったり、投稿の時間などもそう。自分のヒット記事が埋もれてしまうこともあるので、一日に何度も投稿しないことも大切です。

○キレイな写真があれば、もっといい
 CDやDVDの「ジャケ買い」じゃありませんが、写真だけ見てテキストをあまり読まずに「いいね!」を押したり、シェアされることもあります。写真が綺麗で、自分のタイムラインに置いても恥ずかしくない写真を選びましょう。
 ネコなど、ペットの写真も人気です。下は3266人にリーチされ、1863人がクリックした愛猫の写真です。

ミラーレス一眼や単焦点レンズをつかうと、よりキレイな写真になる

近年の統計では、トーン(色の淡さ)が均一な写真はシェアされやすいと言われている

『芸術を創る脳』(東京大学出版会)

 私事で恐縮ですが、『芸術を創る脳』(東京大学出版会)が出版されました。東京大学の気鋭の言語脳科学者、酒井 邦嘉教授が編集の対話集。前田 知洋 (クロースアップ・マジシャン)、羽生 善治さん (将棋棋士)、 千住 博 さん(日本画家)、曽我 大介さん (指揮者、作曲家)共著。音楽、将棋、マジック、絵画の創造性――言語脳科学者と、各界の第一人者による知的対談。書店などでお手に取って下されば幸いです。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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