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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第33回

「シェアされるコンテンツ」の話がシェアされない理由…

2014年01月10日 09時00分更新

文● 前田知洋

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コンテンツからコンテンツを作るって、料理から料理を作るみたいな話

 やっぱり、料理は、野菜とか肉とか……、材料から作ったほうが新鮮で美味しいってこと。もちろん、筆者だって「カレー」を鍋一杯に作ったら、次の日に「カレーうどん」にバージョンアップ(ダウン?)させることもあります。でも、それって家の中の自分や家族の食事だから通用するのであって、お客様にはダメだと思うのです。プロじゃないというか…。

 コンテンツも同じです。ネットでいろんな記事を読みまくって、「面白そうだから、コレ書いちゃえ」っていうのは、ダメダメです。これは倫理の問題だけじゃなく、近い将来(もう始まっているかもしれませんが……)自分のコンテンツがそんなジャンクな情報の洪水に埋まってしまう。ブランドのコピー商品が溢れる状況が、マーケット自体を殺してしまうのは明らかです。記事の乱造は、コンテンツに価値がない社会を作ってしまう。そう想像するのは筆者だけではないはずです。

アームチェア・ディテクティブ型のコンテンツメーカーもいるしかし、数パーセント

 アームチェア・ディテクティブとは、「推理小説に出てくる探偵の一類型。現場捜査をせず、書斎の肘掛け椅子に座ったまま情報を分析し、居ながらにして難しい事件を解決してしまう探偵のこと。安楽椅子探偵。(デジタル大辞泉より)」。

 そんなふうに、新聞や書籍、ネットの情報だけを読んで、鋭い切り口のコンテンツを作る人も確かにいます。有名な小説家でも、自宅の図書館のような蔵書だけで長編の名作を書き上げた……、なんて逸話さえあります。

 しかし、そうしたフィールドワーク無しで、的確な分析ができたり、真理を発見できる天才はごく僅か。僕らが真似できるスキームではありません。僕らにはモニタの外でコンテンツのネタを探すのが一番確実な方法。

有料メルマガは真面目に、Facebookはニュートラルに。ツイッターは、ふざけることが多いです。ガシャポンのカプセルトイの話はリツイート率が上がる話題

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