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ギアチェンジがスムーズかつEVやハイブリッドが省エネに!

NEDO/京都大学、変速時の駆動力抜けの起きない変速システムを開発

2013年12月16日 19時52分更新

文● 行正和義

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駆動力抜けのない変速システムを搭載した電気自動車と変速システム用非円形歯車の例

 NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の若手研究グラント(産業技術研究助成事業)の一環として、京都大学は変速時に駆動力抜けのない変速システムを開発した。

 自動車の変速システムは基本的に変速する際にギアの噛み合いが外れる瞬間があり、エンジンやモーターなど動力計の駆動が車軸側に伝わらない時間が存在する。マニュアル変速の場合はクラッチを切ってシフトするため意識的にコントロールするが、自動変速の場合は”アクセルを踏んでも加速が遅れる”のが運転ストレスとなり、また駆動力が伝わらない時間の速度低下を補うため変速後に余分に加速操作を入れる必要があるなど、運転感や低燃費性能上の問題があった。

開発した変速システム(上)および従来型変速機を模擬した装置(下)の変速時の回転速度の測定結果(入力軸の回転速度を一定に保った場合)

 無段変速装置(CVT)は変速時にも常時駆動力を伝達するとはいえ、歯車式のギアに比べて伝達効率が悪いためEVでは一般的に採用されていない。また、デュアルクラッチトランスミッションはギア列を2段にすることで次のギアへの移行時間が短縮されているとはいえ、やはり駆動力が抜ける時間がある。

 京都大学が開発したシステムは、動力側/車軸側それぞれに非円形歯車を用いて動力を伝達し、変速時には2組の歯車対の中間的な噛み合い状態を作り出すことで、次の歯車対に滑らかに変速することができるという。このため駆動力が伝達しなくなる瞬間がなく、ギアを繋げたときのいわゆる変速ショックも存在しないとしている。

開発した電気自動車EVUTの変速時の速度の測定結果

 京都大学では、同システムを搭載した小型EVを製作、実証実験を行っている。モーターはエンジンに比べてトルクが得られる回転域が広いため変速装置は2速だが、約10%の航続距離増加効果が得られたという。また、エンジン車両用に4速の変速機構も開発、実験を行っている。

4段変速用非円形歯車

 EVなど車両だけでなく、スムーズな変速が行えることから精密位置決めなどが要求されるロボットなどの分野でも利用が期待できるとしている。

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