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「dynabook KIRA V832」Webオリジナルモデルの魅力を探る ― 第3回

実はかなりお気に入りノート

1カ月ほど酷使した「dynabook KIRA V832」レポート

2013年05月31日 11時05分更新

文● 林 佑樹

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 本当は、第1回と第2回で終了の予定だったのだが、個人的にかなりお気に入りノートになっていた「dynabook KIRA V832」。レビュー時はあまり激しくモバイルできないケースもあり、もう少し突っ込んでチェックしたいため、3回目をお送りする。

 基本的なスペックは過去2回の記事を参考にしてもらうとして、2560×1440ドットの美細ディスプレーが一番の魅力であることに違いはない。また基礎体力も高く、重量は約1.35kgとモバイルできる範囲に収まっている点からも気になるユーザーは多いだろう。

 時期でいえばHaswell搭載機の存在が気になってくるため、ガチモバイル前提の場合は「dynabook KIRA V832」は選択から外れやすくなる。どちらかというと、出先でも解像度が必要であったり、写真の確認が必要であったりといったケースには「dynabook KIRA V832」は十分な選択肢になってくる。

ここ1カ月ほど、取材のお供にしていた「dynabook KIRA V832」。泊まり込みの取材で大活躍だった

やっぱり慣れが必要なキーボード

 長く使用して、どうにも馴染めなかったのがキーボードだ。キーピッチ19mm、キーストローク1.5㎜で、横長のキーが特長になる。レイアウトは変則サイズは少なめで良好なのだが、第2回でも述べた通り、「く」と入力したつもりが「う」になっていることが多々あった。筆者の打ち癖もあるかと第三者ふたりにお願いしてタイプしてもらったのだが、同様の傾向が見られた。

 ポジションでいえば、中指が担当するキー群で、上記ケースが発生しやすいようだった。筆者と第三者ふたりの打鍵を見てみると、微妙に手を外側に倒した状態で入力するクセがあった(今回で知ったのだが)。本来のキータイプポジションは、手のひらを垂直になるようにする。ということからすると「dynabook KIRA V832」はキーストロークの浅さもあり、正しいスタイルでの入力でないと、打鍵ミスが生じやすいといえる。実際に、正しいスタイルでの入力を試してみたところ、「く」と入力したつもりが「う」になるケースが激減した。長文の入力などキー操作が多くなる用途に「dynabook KIRA V832」を使う予定であれば、この点はとくに考慮しておこう。

キーレイアウト自体はスタンダードなもの

 上記のクセ依存の部分を除いては、取材先での原稿作成に十分耐えるレベの仕上がりで文句ナシだった。もう1つ、ノートPCでの文章作成で気になるのは、タッチパッドの誤反応だ。発生原因は手のひらが触れることで生じるため、多くのメーカーはパームチェックを入れており、指先大以上の接点がある場合は反応しないようになっている。

 「dynabook KIRA V832」も同様にパームチェックに対応しているのだが、タッチパッドの面積が大きいため、手の大きさや打ちクセによっては誤タッチが生じやすい。この点もよくチェックすべき部分だが、ファンクションでタッチパッドをオフにして、タッチパネル側で大半の操作を行なうのもアリ。筆者の場合だと原稿作業をしながらの場合、確認するのは写真くらいなので、タッチパッドをオフにしているケースが多かった。Windows 8ならではといったところだが、使用するアプリケーションが偏っている場合は、だいぶ効率がよい。

タッチパッドをオフにしているときは、指を伸ばしてタッチ操作になる。2560×1440ドットを活かして、指に近いところに操作するアプリケーションを配置しておくと吉

処理性能はやはりいい

 取材時に行なうことは、原稿作成と写真・動画の処理に集中している。負荷としてみると、原稿作成は負荷の範疇に入らずだ。もちろん、写真・動画の処理に負荷が集中し、RAW現像しながら原稿作成が続く。スペックが低いノートPCだと、原稿作成時に変換がもたついたり、一瞬固まったりといったストレスがたまる現象が多発する。だが、「dynabook KIRA V832」ではそのケースはなく、非常に快適だった。

 RAW現像は「DxO Optics Pro」、処理は「Photoshop CS6 64bit」だ。DxO Optics Proは現像時、容赦なく全コア100%になるステキな負荷具合であり、オフィス用として考えているのであれば、処理面での不安は少ない。パネルの仕上がりがいいため、クライアントに資料を見せる場合にも、説得力が生まれやすい点も加えておこう。

底面にあるファン用のスリット。ちょっと気にしなくてはならない部分だ

 次に気になるであろう要素は、高負荷時の騒音だ。本体底面にはファン用のスリットが用意されており、よくあるノートPCのように側面のみに排気スリットがあるタイプではない。堅牢生と軽さの両立のための熱処理構造だと思われる。

 内蔵されているファンのサイズは不明だが、高負荷時の騒音はかなり耳に障るものだ。カフェの場合は周囲の騒音でだいぶマイルドになるため、イヤホンなしでも気にならなかったが、逆に静かな場所ではお隣を気にしてしまうほどだった。ウェブブラウズや低負荷の状態が続く場合は、ファンがフル回転になることはまずないため、リビング利用でも問題ない思われるが、使用先に静かな場所がある場合はファンの騒音を考慮しておこう。

なんだかんで、持ち運びしやすいデザイン

 側面から見ると、くさび形形状をしており、作業を終えてカバンに押し込むときに、すでに入っている書類などの隙間に押し込みやすい点がやはりありがたい。またバスタブ構造やハニカム構造の採用による堅牢性の高さも持ち運び時の安心感につながってる。といっても、メーカー公称であり、実際にどうなの?と思ってしまう部分もあったので、満員電車に乗ったり、多少雑に扱ってみたりとチェックをしてみた。

 とくに満員電車は面加圧がかかるだけでなく、混み具合によっては点加圧もかかる。それが原因で移動中に液晶パネルが割れたというユーザーも多いハズ。「うわーこれでパネル割れたら、弁償するのかしら……」というくらいステキなラッシュアワーでの運搬結果は、とくに問題ナシであった。とくにひやっとしたのは、急停車のときだったが、これにも耐えていたことからすると十分な堅牢性があるといえるだろう。

気品のあるデザインなのもあってか、仕事しようという気させてくれる

 物理的な強度のチェックは上記の通りだが、外装面はキズが入りやすい。アルミボディというのもあるが、とくに天板は気を付けていても細かいキズが入りやすい。ヘアライン加工されているため、目立つキズになる可能性は低いのだが、なるべくキレイに使いたいというのであれば、フィルムを貼っておいたり、デコったりするとよいだろう。

デザインを求めて酷使もするというなら

 2560×1440ドットの美細ディスプレーばかりに目が行なってしまうが、「dynabook KIRA V832」は総合的にバランスがとれたノートであり、作業性を見ても十分な作りになっている。上記の通り、キーボードと騒音に対する考慮は必要だが、オフィスでも自宅でもモバイルでも使える利便性を考えると、我慢できるレベルのものだ。正直なところ、上記2点が我慢できていなかったら、本記事は存在していない。この点からも、妥協してもよいと思う仕上がりのノートだと伝われば幸いだ。

主なスペック
製品名 dynabook KIRA V832 Webオリジナルモデル
型番 V832/W2UHS
直販価格 オフィスあり19万円前後、オフィスなし17万円前後
CPU Intel Core i7-3537U(2GHz)
チップセット Mobile Intel HM76 Express
メインメモリー 8GB
ディスプレー(最大解像度) 13.3型ワイド(2560×1440ドット/WQHD)、静電式タッチパネル(10点)
グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵)
ストレージ 約256GB SSD
光学式ドライブ
通信機能 無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)
インターフェース USB 3.0端子×3、HDMI端子、Bluetooth 4.0、92万画素ウェブカメラ、WiDiなど
ブリッジメディアスロット SDメモリーカード対応
テレビ機能
サウンド機能 harman/kardonステレオスピーカー、dts Studio Sound
本体サイズ/重量 約幅316×奥行き207×高さ9.5~19.8mm/約1.35kg
バッテリー駆動時間 約9.5時間
OS Windows 8 Pro(64bit)
オフィスソフト Microsoft Office Home and Business 2013/なし
主要ソフト Adobe Photoshop Elements 11/Adobe Premiere Elements 11
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