このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第305回

明るい単焦点レンズで撮る夜の猫

2013年05月24日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

夜猫を撮るなら明るいレンズは必須!

 実はこの日、友だちと晩ご飯でも食べようとレストラン前で待ち合わせしてたんだけど、何しろ駅からそこまでの間に猫と出会うのである。実はこのあとも2~3匹ほど遭遇してるのだ。

 もちろん待ち合わせに遅刻してしまったのだが、相手方はまだ来てない。おかしいなと思ったら「途中、猫がいたから遅れる」とメッセージが……猫好き同士が待ち合わせるとよくこんなことになる。困ったものである。

 はじめから夜になりそう、というときは夜猫用のレンズを持って行くことにしている。マイクロフォーサーズで一番明るいレンズが、パナソニックの25mmF1.4(35mmフィルム換算だと、50mmF1.4になる)。

 どのデジタル一眼でもF1.4かF1.8の単焦点レンズは揃えているものなので、1本用意しておくべし。

 たとえば標準ズームレンズだと、25mmあたりでだいたいF4くらいになる。F1.4とF4.0だと、1.4→2.0→2.8→4.0となるので(まあ絞り値は√2倍ずつ増えてくと思ってください)、3段分。

 F4.0だとシャッタースピードが1/15秒になるところを、1/15→1/30→1/60→1/125秒と、1/125秒で撮れる。この差はめちゃくちゃでかいのだ。シャッタースピードを上げられる、あるいはISO感度を上げなくて済むのである。

公園の中を歩いてたら、ひっそりとたたずむ白っぽいヤツを発見。ISO 800で余裕で1/60秒で撮れた。明るいレンズは楽しい(2013年2月 オリンパス OM-D E-M5)

公園の中を歩いてたら、ひっそりとたたずむ白っぽいヤツを発見。ISO 800で余裕で1/60秒で撮れた。明るいレンズは楽しい(2013年2月 オリンパス OM-D E-M5)

 これはありがたい。夜の猫を撮るときは明るい単焦点レンズは必須ってことで、夜の公園猫。

 この猫は人に慣れてて、しまいには結構アップで撮らせてくれた(前ページ冒頭写真)。夜だけどシャッタースピードを確保できるから、ペロッと舌を出した瞬間も撮れるのだ。

夜の木登り猫。さすがに暗いとピントが合いづらくて難しいけどなんとか撮れました。これはISO 1600(2013年2月 オリンパス OM-D E-M5)

夜の木登り猫。さすがに暗いとピントが合いづらくて難しいけどなんとか撮れました。これはISO 1600(2013年2月 オリンパス OM-D E-M5)

 そして今回のラストを飾るのは、夜の木登り猫。ととととっとやって来てささっと木に登った猫。撮りやすい位置に来るのを待って撮影。

 明るいレンズと街灯のありがたさを知った夜でありました。

■Amazon.co.jpで購入


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン