端末、UIMカードに加え、通話アプリをセットで提供
NECビッグローブは、Android搭載端末とLTE通信UIMカード、通話アプリをセットにした新たな「ほぼスマホ」サービスを発表した。
ほぼスマホは、2012年6月から、NECカシオモバイルのMEDIAS NEC-102と3G通信UIMカードをセットにして発売。用意した1万台は9月には完売するという売れ行きをみせた。
ほぼスマホは、スマホの「ホ」の部分、つまりフォン機能が限定されていることから「ほぼ」という名称を加えたもの。もともとは音声通話サービスが提供されていなかった。
だが、今回発表した新たな「ほぼスマホ」は、従来のサービスで課題となっていた音声通話ができない点をIP電話機能によって解決。通話アプリとして「BIGLOBEフォン・モバイル」を提供し、同アプリ同士の通話は無料としたほか、他社の携帯電話には1分16.7円、固定電話には3分8.4円で通話を可能としている。
月間1GBまでのライトSプランでは、2013年6月末までに申し込めば月額2980円(通常価格は3950円)で提供。7GBまでのスタンダードプランの場合は5980円で提供する。
通信回線には、MVNOモバイル接続として、NTTドコモのXiおよびFOMAを活用。人口カバー率は100%となる。
ほぼスマホで利用されるUIMカードは、単品でも販売されており、現時点では、スタンダードUIMとminiUIMでの提供となる。だが、将来的にはnanoSIMでの提供も検討しているという。国内外で販売されているSIMロックフリーのスマートフォンを、ドコモ回線を利用して使える環境が広く整うことになる。
また、2つめのサービスとして、1契約でUIMカードを最大3枚まで利用できるBIGLOBE LTE 3Gでも、MEDIAS NEC-102やNexus 7を追加購入できる仕組みを用意。これにより、家族3人で使用した際にも、MEDIAS NEC-102を2台、Nexus 7を1台の合計3台の端末価格を含めても月額9900円での利用が可能となる。さらに6月末までの申し込みであれば月額8930円で、3台分の利用が可能になる。
これを「データ総量料金制」と呼び、データ通信料金を、家族分まとめて節約できる仕組みとして提案した。
そして、3つめのサービスとしては、固定回線とモバイルを組み合わせた利用提案を行い、家庭内で電話やメール、SNSなどを利用する際にはWi-Fi接続を活用。これにより、プランで設定された月間の上限容量を超えない利用が可能になるという。BIGLOBEフォン・モバイルを利用することで、簡単な操作で家庭内でのWi-Fi設定を実現している点も大きな特徴だ。
「家庭のなかでスマホをWi-Fi接続している比率は1割程度。設定操作が繁雑であるのが理由。小さく書かれたルーターのパスワードを設定する手間などを無くすことで、だれでも簡単にWi-Fi接続できるようにした」という。
午前2時から午後8時までの利用が可能なデイタイムプランを契約し、それ以外の時間帯をWi-Fiで利用すれば、月額3980円でデータ通信の利用ができるという提案も同時に行っていく考えだ。
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