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新社会人&学生諸君! 移動時間は電子書籍を読もう! 第1回

本はデジタルで読む! ベストな電子書籍ストアを探せ!

2013年04月02日 12時00分更新

文● 林 佑樹@necamax

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新生活のおともに電子書籍!
重い思いからはもうおさらば!

 「電子書籍」。源流をたどると、1998年に電子書籍コンソーシアムが発足しているのだが、電子書籍元年はiPad(初代)発売の年である2010年とも言われている。国内のガジェット事情を振り返ると、それまではフィーチャーフォンが電子書籍リーダーとしての役割を担っていた。1コマずつ表示されるマンガを読んだ人もいるだろう。PCのディスプレーで読む場合はPDFや青空文庫があるが、現状のいわゆる「電子書籍」は、専用リーダーやスマホ、タブレットで読むモノというイメージが一般的だ。

 そんな電子書籍の最大のメリットといえば、重たい本を持ち歩かなくてもいい、まとめてたくさんの本を持ち歩けるといったことが挙げられる。様々なサービスや専用端末が登場して久しいが、いまだに群雄割拠状態であり、正直どのサービスとどの端末で使えばいいのかユーザーは迷ってしまうのが現状である。

 全3回の本特集では、電子書籍ストアの概要から、電子書籍ビューワーやスマホ、タブレットのどれが読みやすいかといったレビューを中心に解説していく。今のところアプリ前提のストアのほうが操作性がよく、PCでも読めるサービスも多いが、本特集では電子書籍のスタンダードになるであろうタブレットなどの端末のみをセレクトした。今回は電子書籍ストアを見ていく。

いろいろと複雑な電子書籍事情

 電子書籍を取り巻く状況は先ほども書いたが群雄割拠であり、細分化であり、過渡期であり……と非常に悩ましい。国内を見てみると、主だったところではiBooks、Kindleストア、Google Play books、ebookJapan、GALAPAGOS STORE、Reader Store、楽天ブックス、honto、紀伊国屋BookWeb、BookLive!などがある。基本的にそのストアが用意した専用のアプリやデバイス、もしくはブラウザーから読むことになるので、ファイルのフォーマットなどもユーザーが気にする必要はない。

 いまのところ、独占供給のような電子書籍のタイトルは少なく、取り扱い点数や対応デバイスの種類で差が生じているにすぎない。ただ、GALAPAGOS STOREのように、Retinaディスプレーに対応した高精細版を用意するといった事例も出てきている(関連記事)。

Kinoppyを例に挙げると、マルチデバイスを宣言している。読む側からするとこれが一番ありがたい

 覚えておきたいのが購入した電子書籍の権利。たとえばストアAで電子書籍を購入したとしよう。次にストアBで同じ電子書籍を見つけた場合は、また購入する必要がある。つまり、購入したストアでしか権利が存在していない。

 スマホのアプリと同じといえば同じだが、いまのところ横断的に権利が存在するサービスはない。筆者がよく聞かれる質問として、端末にダウンロードした電子書籍を削除した場合はどうなるの? という問題がある。購入記録はストア上に残っているので、再ダウンロードすれば読むことができるが……、電子貸本 Renta!のように、1冊あたりの単価が安いかわりに一定期間を過ぎると閲覧不可能になるストアもある。レンタルと購入では大きな差があるので、自分の読書スタイルに合わせて選ぶといいだろう。

Kindleの場合だと「クラウド」が購入した電子書籍を示す。購入時に使用したIDが存続する限り、いつでもダウンロードして読める

間違えない電子書籍ストア選び
何からどれを選ぶのか?

 電子書籍を購入していく場合、まずはストアを選ぶことから始めよう。自分の好きなジャンルの本がどれだけ揃っているかは非常に重要だ。それとは逆に、現在使用しているデバイスから対応するストアを選ぶという方法もアリだ。大きく分けて、専用リーダー、スマホ、タブレットとシンプルだ。もっとも、大半のストアは各OS用にアプリが用意されている。ほかには、電子書籍前提でデバイスを選ぶというパターンもあるが、この点については第2回、第3回でお伝えする。

無料で電子書籍を堪能したいなら
青空文庫


 主に著作権切れの作品が並ぶ無料の電子書籍サービス。マルチデバイスに対応しており、スマホやタブレットだけでなく、PSPやiPodなどでも読むことができる。国語の授業で見た作家が多くラインナップされているのが特徴のほか、掲載書籍が限られていた新聞での連載なども電子化されているため、実は読めるコンテンツはかなり多い。

青空文庫はXHTMLに対応しており、「azur」というアプリを使うことで縦組みで読むことができる。ただし、試用期間は30日間でそれ以降は有料(2100円)になる


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