ファン数と反応率の関係が浮き彫りに
反応率の出し方についてですが、反応率は、ファンが記事に「いいね!」をした数と、コメントやシェアを行った数をファン数で割った数が1投稿あたりの反応率となります。
そうして、反応率とファン数の関係を出したのが下のグラフです。縦軸が平均反応率、横軸がファン数となります。結果、前述した通り、ファン数が増えると相対的に反応率は下がる傾向にあるということがわかりました。
では、どれくらいのファン数だと、どれくらいの反応が妥当なのかということを偏差値を使って横断的に比較してみましょう。反応率を、あるファン数で区切ったレンジの中の反応率を見てそこの相対的な順位を見るという基本的な考え方です。そうして平均値をプロットすると、図のようになりました。
次に偏差値の設定ですが、平均値を偏差値50として算出しています。
これを見ると、例えば競合他社のFBページのファン数が1万人いるといっても、自社のFBページのファン数が1000人の場合、単純に同じ土俵で反応率を比べても、そのFBページがうまく運営できているというレファレンスにはならないことがよくわかります。
次に、これらのデータを元にファン数と偏差値の対応表を作りました。ファン数によって分けてみると、500人しかファンがいなくても、反応率が10.3%を超えていれば偏差値は65となり、FBページとしては優秀だと言えます。「いいね!」の数としては、1記事あたり平均数として51くらいです。
さらに、ファン数が50万人であった場合、反応率が1.5%と低く感じますが、1.5%もあれば偏差値は65ですから、これも優秀だと言えます。偏差値50で500ファンのFBページの反応率は2.5%になっていて、こちらのほうが一見いいように思いますが、50万人のファンがいるならば、反応率は1.5%あれば偏差値としては上回っていることになるわけです。
KPIの話をした時に、ファン数、反応率がそれぞれどれくらいなら妥当なのかということがわかっていないと、うまく運営できているかの判断はしにくいので、こうしたデータは重要です。
以上のことから、FBページを運営する企業は、ファン数と反応率を同時に伸ばすことは難しい、というFBページの性質を知ったうえで、KPIとしてのファン数と反応率を単純に他社と比較したり、数値の多寡で判断はできないということを理解していなければならないのです。
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