ヘッドホンにサブウーファー搭載!!
JVCケンウッド「HA-FXZ100」
JVCケンウッドが11月下旬に発売する「HA-FXZ100」(実売予想価格1万8000円前後)は、サブウーファー搭載を強烈にアピールする円筒形ユニットがユニーク。
上位機に「HA-FXZ200」があるが、こちらはケーブルの素材やサブウーファーユニットのハウジングなどの素材をグレードアップしたもので、位置づけとしてはHA-FXZ100がメインの普及モデルと言える。
きちんと中高域をカットした低音専用ユニットを新開発したのもユニークだが、さらにツインシステムユニットを組み合わせており、合計3つのユニットを内蔵。サイズが小さいBA型で複数ユニット搭載はわりと多いが、ダイナミック型で3ユニット構成というのは今までに例がない。
サブウーファーから伸びる極細のダクトが半透明のハウジング越しに見えるデザインもメカ好きの心をくすぐる。男子にはたまらない魅力があるモデルだ。
低音はまさに本格派!!
しかも中高域のクリアさもしっかりしている
音質評価
- 解像感 :★★★
- ボーカル:★★★★
- 低音 :★★★★
- 音場感 :★★★★★
外見のユニークさに反して、音は本格派だ。この低音はあまり例がない。ジャズのウッドベースは等身大のサイズを感じさせる胴の鳴りだし、指で力強く弾いた弦の振える様子も克明だ。
量感と低音の解像感のバランスがとても高く、身体で感じるような音圧感は望むべくもないが、大型スピーカーの低音を知っている人でも感心するレベルだろう。
このため、クラシックも重心の低い安定した再現になり、楽曲の構造がよく見える。楽器の音色の再現は質感の高さが印象的で、弦楽器の弦を擦った感じ、管楽器の金管と木管の感触の違いなどがよく伝わる。カリカリの高解像ではないが、音楽としてリアルだ。
ボーカルもなかなかいい。ポップスの男声はニュアンスが豊かだし、アニソンの女性の声はやや細身だが発音がクリアで、勢いがよく疾走感がある。
ステレオ感が豊かで広がりや奥行きが豊かなことにも感心する。ずっと聴いていたくなる音だ。
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いずれ劣らぬ優秀モデル揃い!!
この価格帯の満足度は極めて高いはず
1万円台後半の価格となると、多くの人にとってはやや背伸びして手の届く価格帯ではある。しかし、いずれも良品ばかりで驚いた。
1万円未満のものとの差というよりも、2万円以上のモデルと十分に張り合えるという出来のよさ。つまり、価格対満足度が極めて高いということだ。迷っているならば、背伸びしてみる価値は十分にある。
いずれも十分におすすめできるレベルの音で、優劣を付けるのは難しいのだが、あえて言うならば、CAVジャパンのFLYとJVケンウッドのHA-FXZ100の同率首位としたい。
ポイントはやはり、質の高い低音再現と、中高域の解像感の両立を果たしたことだろう。低音がブリブリくるようなリッチさを求めるならばFLY、アコースティックな楽器の自然な低音感が好ましい人はHA-FXZ100がオススメと言える。
装着感では抜群のボーズは、自然で聴きやすい音質においてはほかに代わるものがないと言えるほどだし、ATOMIC FLOYDのPowerJax+Remoteは低音こそややタイトになるが、解像感の高さを求める人、楽器の響きの消え際の余韻まで聴きたいという人にはたまらない魅力がある。どうせ背伸びするならば、すべて聴き比べてから選んでほしいと思う。
次回は2~10万円超のモデルを聴き比べ!
さて、次回は価格は天井知らずの高級モデルを6モデルピックアップする。数万円から10万円超のモデルまで、憧れのモデルをまとめて紹介しよう。
果たして、高級モデルの実力は価格に比例して高いのか? そのあたりの疑問にも回答を出そうと考えているので、乞うご期待!
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