まずはデザインをチェック
特集恒例となったデザインからのチェックを始めよう。どちらも一般的なクラムシェル型ノートパソコンであり、タッチパネルディスプレーは搭載していても、変形や合体といったギミックは備えない。ごく普通のノートパソコンのディスプレーが、マルチタッチに対応したと思えばいい。変形ノートでは、ディスプレー部にWindowsマークのついたスタートボタンを備えているが、今回評価した2製品にはない。
まずは「VivoBook X202E」(以下VivoBook)をチェック。こちらの記事にもあるように、「プレミアムなデザイン・性能」のZENBOOKシリーズに対して、VivoBookシリーズはデザインや性能と手頃な価格を追求した製品である。日本の一般的なモバイルノートと比べると、ZENBOOKでもけして高いとは言えないのだが、VivoBookシリーズはそれよりも安価なラインを狙っている。
VivoBookの全体は、ZENBOOKと似た金属的な質感を生かしたボディーとなっているが、細部はだいぶ異なる。例えばボディーの側面は、ZENBOOKに似た先細りのくさび形と言えないこともないが、だいぶ厚みがある。サイズを見ると高さは8.5~21.7mmとなっているので、Ultrabookの仕様よりわずかに厚い。雰囲気的には、GPUを内蔵してやや厚みを増した「ZENBOOK UX32VD」に似たイメージの筐体だ。
ZENBOOKより安価な製品とはいえ、全体的に安っぽさは感じない。ボディーの質感や全体的なイメージ、天板のヘアライン加工(ZENBOOKは模様が円を描いているが、VivoBookは直線)などは、ZENBOOK譲りのデザインで、かつてのネットブックのような安っぽさとは異なる仕上がりを見せている。
厚みが多少あるおかげで、端子類も豊富。USBは合わせて3ポート(うちUSB 3.0×1)を備え、左側面にはフルサイズのHDMI出力と開閉式の有線LAN端子を、右側面にはフルサイズのアナログRGB出力を備える。ZENBOOKは有線LANやアナログRGBが外付けアダプターなので、その点も使いやすさにつながっている。ZENBOOKが薄さを優先して切り詰めたものを、取り込み直したオーソドックスなモバイルノート、とも言えそうだ。
キーボードについては、タッチやサイズこそZENBOOKと変わらないが、「電源ボタンがキーボード配列の中、Deleteキーの横にある」という迷惑な仕様については改善された。電源ボタンはキーボード右上に独立して配置されている。押し間違えの心配はなくなった。
ただしディスプレー部がやや重いせいか、はたまた本体側の重量バランスの問題か、ディスプレーをタッチすると本体側がやや浮いてしまう傾向があるのは気になった。もしかすると、タッチパネルを搭載するという決定の前に、本体側の設計は進められていたのだろうか?
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